恋に近い
炭酸水を初めておいしいと感じた。ウイスキーを割るためだけに購入したそれを、チェイサー(言いたいだけ)がわりに飲んでみた。
前まで、エナジードリンクを好んで飲んでいたんだけど、最近はあまり飲まないようにしている。無味の炭酸水がエナドリの強炭酸に似ていたせいか、妙に興奮した。パブロフの炭酸水。エナジードリンクなんて要らなかったんだな…。
(ここまで日記)
◇◇◇
僕はマツダのMAZDA3という車が好きで、初めて見た時は恋に近い感情をおぼえた。一目惚れだ。
窓が極端に小さく、後ろ側の窓枠(Cピラーと呼ばれる)が異様にぶっとい。こんな塊感のある車、見たことない。そんな異質な見た目なのに、車のクラスとしてはミドルサイズの乗用車なのだから本当に驚く。現に、MAZDA3がモデルチェンジ前に呼ばれていたアクセラという名の車は、教習車などにも多く使われている。トヨタで言うところのカローラ的ポジションと言えばわかりやすいだろうか。
とにかく、この車に出会ってしまってからの僕は、街中でこれを探すことがひとつの楽しみになった。
2019年に販売開始され、もうすぐ2年になる。売れているとは言い難いらしいけど、ちらほら見かけることも増えた。なによりその異様な見た目は一発でそれとわかる。車にあまり興味がない人でも、他とは違うなにかを感じるはずだ。
◇◇◇
車のことを考える。はっきり言って、僕に車はいらない。必要ない。
それでもあのMAZDA3に乗る自分を想像する。20代でこれに乗らなかったら後悔しないか?とか。お金で叶う夢は後回しにしてきたが、これはなんというか…。
遠い場所に引っ越してしまった友達に、これで会いに行けたらどれだけ楽しいだろう。そして一緒にドライブに行けたら。
僕はなんでこの車に惹かれ、欲しいと思ってしまうのだろう。自慢したいから?ステータス?
頭で考えても分からない。ただ、このワクワクは単なる物欲として処理したくないと思っている。
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