【オペラ座の怪人】あらすじを三幕構成で読み解く
一幕
1919年パリ。寂れたオペラ座の廃墟でオークションが開かれる。車椅子の男がペルシャ服を着たサルの玩具を落札する。続けて、落ちたシャンデリアが出品された瞬間に、男の記憶が鮮やかに蘇る。
1870年パリ。ラウル・シャニュイ子爵はオペラ座のパトロンになる。舞台ハンニバルのリハーサルで事故が起こり主演女優が負傷する。クリスティーヌ・ダーエが代役で主演に抜擢される。公演を見たラウルはクリスティーヌが幼馴染だと気づいて再会を喜ぶ。
二幕
楽屋でクリスティーヌは幼少期からこっそり歌の稽古をつけてくれていた《音楽の天使》に地下の隠れ家に初めて誘われて、そこで彼がオペラ座の怪人(ファントム)だったことを明かされて求婚されるが、突然のことで答えを出せない。軟禁されたクリスティーヌは翌日にファントムの素顔を見てしまうが、ファントムは一旦帰宅を許す。
ファントムは手紙で舞台イムルートの主演にクリスティーヌを指名するが、支配人が従わなかったので主演女優の飲み物に細工をしたり、公演中の舞台上で劇場スタッフを首吊りにするなど過激に妨害する。騒乱からクリスティーヌは屋上に逃げて、そこでラウルに求婚されて応じる。その様子を隠れて見ていたファントムは怒りに燃える。
三ヶ月後、オペラ座で開かれた仮面舞踏会にファントムが乱入して、クリスティーヌの婚約指輪を奪って逃げる。ラウルはマダムジリーからファントムの過去について訊き、ファントムが見世物小屋の醜い少年だったことを知る。
翌日クリスティーヌは父の墓参りをするが、そこでファントムとラウルの決闘になる。ラウルが勝利するが、クリスティーヌの希望でトドメを刺さない。ラウルはファントムの復讐を警戒してオペラ座の警備を強化する。
三幕
舞台ドンファンの上演中にファントムが演者として侵入して、シャンデリアを落として、クリスティーヌを誘拐する。ラウルは追跡するが地下の隠れ家でファントムに捕まる。それでも許す態度のクリスティーヌに心を打たれたファントムは二人を解放して、自分もそれきり姿をくらます。
再び1919年、ラウルはクリスティーヌの墓を参る。そこには姿を消したはずのファントムが置いたばかりだと思われる一輪の薔薇が供えられていたことにラウルは気づく。
FIN
2004年公開。4Kリマスター版20周年上映。ジョエルシュマッカー監督。アカデミー賞3部門ノミネート(美術賞・撮影賞・歌曲賞)。素晴らしかった。舞台でも自宅でもなく映画館だからこそ味わえる快感あり。若きジェラルドバトラーとパトリックウィルソンの美貌と美声よ。
あまりに感動したので復刻パンフレット買ってしまった。現在は4Kブルーレイは廃盤・品切れ状態で中古品にプレミア価格もついているらしいが、もし廉価版で再発売されたら買ってしまうかも。
歌唱シーンで特に顕著だったが、字幕が自由奔放で饒舌だなーと思って観てたら、最後にクレジットが戸田奈津子だった。映画自体が上品だから気づかず。現代劇で口が悪いキャラが居るとはっきり判ることが多い印象。(笑)
(了)
オークション〜シャンデリア〜Overture〜ハンニバル稽古〜事故〜ファントムからの手紙〜Think of Me〜Angel of Music〜小さなロッテ〜The Mirror〜オペラ座の怪人〜The Music of Night〜魔法の投げ縄〜I Remember/Stranger Than You Dream It〜ファントムからの手紙〜Prima Donna〜Poor Fool、He Makes Me Laugh〜声が出ないThe Ballet首吊り〜Why Have You Brought Me Here〜All I Ask of You屋上〜All I Ask of You(Reprise)失望〜現代〜大晦日マスカレード〜Why So Silentシャンデリア〜マダムジリーとファントムの過去〜墓へ〜Wishing You Were Somehow Here Again〜Wandering Child決闘〜Twisted Every Way警戒〜No One Would Listen〜ドンファン上演〜Point of No Return/All I Ask if You参上光悦シャンデリア騒乱〜Down Once More地下へ〜The Point of No Return選択〜The Final Liar勇気を持って言うあなたは孤独でないと〜墓にて。
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