マガジンのカバー画像

まいるずエンタメを議論する

115
すこし踏み込んだ話題を扱います。映画とあまり関係ない話題も此処に集めます。
運営しているクリエイター

#MCU

【石丸伸二】ガチ恋勢の『洗脳』は解けるのか

取材不足氏が公開した一本の対談動画がかなり面白かった。 タイトルのおふざけ感とは裏腹に対談の内容はマジメで、よく考察してみる価値があるから、ここで紹介したい。 ▼背景:取材不足YouTubeチャンネルでは最近、多数の対談動画が公開されている。 興味深いのは対談相手が石丸アンチから石丸支持者まで幅広いことだ。アンチ同士の会話はある意味で私と考えが似てる人同士の会話なので新しい発見は少なめだが、石丸支持者やいわゆる『石丸信者』と呼ばれる人達との対談では、信者による斜め上すぎ

女性監督のアクション映画ってどうなの?【マダムウェブ公開直前】

マダムウェブの公開を直前に控えて、あるツイートが炎上した。 フォロワー数:約150 インプレッション数:約900,000 いいね数:約60 リポスト数:約300 表示件数に対するいいね数が圧倒的に少ない。これは悪い方のバズりである。おそらくフォロワー数が多いユーザーに否定的な文脈で引用またはリポストされたのだろう。 ▼SNSでの誹謗中傷について:映画オタクb氏の言い方にトゲはあるが、しかし内容は正しい部分もある。 そもそもこの人は「こういう映画」の話をしている。それが

【本人の発言を分析】ガル・ガドットのワンダーウーマン復帰はもう無さそうだと見なせる理由

ガル・ガドットがワンダーウーマンとして帰ってくる!と先日Twitterで話題になりました。これにはカムバックを素直に喜ぶ声から、ヘンリー・カヴィルを切っておいてよくそんなことができるな!という新体制の批判まで、多種多様なリアクションがありました。 しかし、どうやらガル・ガドット自身はワンダーウーマンを演じる気持ちが無さそうだと判明したので、それを解説したいと思います。 ▼報道内容の確認:まず事実確認として、Twitterトレンドの原因になったメディア記事を2つほど引用して

【ザ・フラッシュ】DCEUは一度ぜんぶ捨てた方が良い理由(2023初夏)

DCEUの最終章と目される『ザ・フラッシュ』の劇場公開を前に、文章に残しておきます。(*筆者は執筆時点で未見です) ワーナーはスナイダーの匂いが残るものを一度ぜんぶ捨てて前に進むべきです。 しゃべんじゃーずの柳生源十郎さんもタイトルだけなら同じように見えること(脱スナイダーの必要性)を解説していましたが、彼と私とでは一番大事にしている根幹が異なるので結論のニュアンスは若干異なります。 その差分とは、アメコミを中心に据えるのか、ザック・スナイダーを中心に据えるのかという違

【日本語訳】シャザム2の監督がリーク動画について語った件

監督のツイートが素敵だったのでまとめて日本語訳。 (このnoteの中では明確にネタバレはしません) ▼監督のお気持ち日本語訳:▼解説・考察:劇場公開前作品ですし、一応サプライズの扱いなので画像は貼りません。 先日すでに日本版トレイラーで姿がチラ見えしてしまったサプライズ出演の人が話題になりましたが、今回のWBD公式によるリーク()ではガッツリ映ってるTV用CMが米国で流れてしまったそうです。 ネタバレ平気な人向けにTwitterのリンクを貼っておきます。(私には「そこ

ヒーロー映画とアイドル;MCUフェーズ5とDCU新体制に寄せて(アントマン&ワスプ:クアントマニア)

ふと思った。 なんかMCUってモーニング娘。と似てる気がする。 ▼MCU=モーニング娘。論考:アイアンマン1=サマーナイトタウン アベンジャーズ1=LOVEマシーン アベンジャーズ4EG=なっち、ゴマキ卒業 スパイダーマンNWH=矢口脱退 …結構良くないっすか?(笑) モー娘。には「ラブマの法則」という都市伝説があって、CDジャケットの右上から順番にグループを卒業(スキャンダル等で身を退いた場合は「脱退」と表現するらしいが)しており、さらに最後に矢口真里が抜けた頃にグ

ヒーロー映画に3時間は長すぎるか?(映画は90分がベスト説について)

私が好きな映画には長尺な作品もありますが、一般論としては「映画は長ければ良いってもんじゃない」と私は考えています。その理由を書き出してみました。 ▼上映時間が最も長いアメコミ映画は?:『ザ・バットマン』の上映時間が2時間55分だと告知されてTwitterが湧いています。Culture Craveによるとスーパーヒーロー映画で最も長い5作品は以下のようになり、ザ・バットマンは3位に食い込むそうです。 この順位には異論がありまして、私が敬愛するスナイダーの作品は劇場公開後に拡

MCUとアメリカ政治

たまたま私の記事にいいねをくださった方の記事で、本質的なことを書いていらっしゃっるのを見つけました。 その方が仰るには「キャプテンアメリカは服はダサいけど、顔と筋肉と戦闘スタイルはかっこよくて、そして何より重要なのは『高潔』な精神がかっこいい」という主旨になっていました。 タイトルといいサムネ画像といい、大いに「釣り」の構えを見せながら、内容は至って真面目だったことに感銘を受けたので、その上で私も以下のような趣旨でコメントさせていただきました。(実際のコメントではかなり文

ジョス・ウェドン監督が『アベンジャーズ』で成功できた理由(『ジャスティスリーグ』では批判されるのに)

▼MCUとDCEUの垣根を越えるのは異例のことジョス・ウェドンは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とDCエクステンデッドユニバース(DCEU)の2つの巨大フランチャイズの壁を最初に越えた監督です。しかもそれぞれのユニバースの集合作品という「最も重要なタイトル」の第一作で監督しているという点でも大変珍しい監督であると言えます。 MCUとDCEUでメインキャストが被らないのは皆さんもよく知っていると思いますが、それは監督にも言えることでした。そして興味深いことに、