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遠位橈尺関節の触診

前々回に近位橈尺関節の触診について整理しました。
この近位橈尺関節を見る時に同時に見てもらいたいポイントが今回のテーマである遠位橈尺関節です。
では、なぜ同時に近位・遠位橈尺関節を見る必要があるのでしょうか?
今回はその理由も一緒に整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

近位橈尺関節と遠位橈尺関節は、両方同時に動くことで前腕の回内外を可能としています。
回内外は臨床では見逃しがちなポイントですが、生活場面では以下の通り非常に利用する機会の多い動きです。

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(引用:筋骨格系のキネシオロジー)

つまり、回内外の動きに制限ができると生活にかなりの支障をきたすことが予測されます。その動きをに構成している2つの関節をしっかりと評価しておくことは臨床的な意義として重要であると考えます。

2 橈尺関節の特徴

では、具体的に近位・遠位橈尺関節がどのように動いて回内外を可能にしているのでしょうか?
下図のように、橈骨頭を中心にコンパスのように橈骨が尺骨の周りを回るように回内外をしています。

スクリーンショット 2021-04-05 7.35.35

(引用:カパンディ 関節の生理学)

つまり、
・橈骨頭が回るのか?
・遠位橈尺関節に可動性があるのか?
がポイントとなります。

3 触診方法

触診方法として重要なのが、尺骨と橈骨の解剖のイメージをしっかりと持っておくことです。その上で下記の手順で実施してみましょう。
① 尺骨頭を触診
② 尺骨頭から、前腕の正中方向に指を動かしていく
③ 窪んでいる箇所が遠位橈尺関節

スクリーンショット 2021-04-05 7.52.10

押圧をかけて、痛みがないことを確認しておくと、簡易的な評価となります。

4 まとめ
いかがだったでしょう?
遠位橈尺関節がどのような位置関係にあるのか?を確認しておくと、上記の触診方法で、十分に触れることが可能です。
臨床上、触診を練習する時には
・触れる箇所のイメージ
をしっかりつけて取り組んでいきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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