長指屈筋の触診

前回、前々回より足趾の主導作筋について整理しています。前回までは足趾を伸展するための筋を整理しました。歩行時の躓き防止に重要ですが、その他に足部の安定性にも寄与していました。
前回までの内容はこちら
臨床１年目の教科書
本日からは足趾の屈筋群について整理していきましょう。本日のテーマは”長指屈筋”です。

１　特徴

今回は触診する意義を理解するためには、筋の走行のイメージが重要となります。そのため、先に走行について確認していきましょう。
【起始】脛骨後面 
【停止】第2～5指末節骨底 

（引用：visible body 2021）

ここで特徴的なのが末節骨底に停止するまでの走行が距骨の下を走行し、中足骨に沿っていることです。
この走行をしっかりと確認していきましょう。

２　触れることの意義

作用としては第２～５指を屈曲、足関節を底屈、足部を回外します。
ここでのポイントは、長指屈筋は内側縦アーチの形成に関連していることです。

縦アーチが安定することで、トラス構造、ウィンドラス機構が働き、立位の安定性、歩行時の推進力、得ることができます。
長指屈筋は長母趾屈筋と共に働き、第1~5趾を引くと同時に距骨と踵骨を安定させます。つまり、ショパール関節を回外させることで、アーチを形成し、足部の安定性に寄与していることが理解できます。
この点からもしっかりと臨床で意識しておきたい筋の一つですね。

実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
① 後脛骨筋の腱を確認
② 後脛骨筋の腱からさらにアキレス腱側に指を動かす
③ 第２足趾を強制的に伸展させ腱の緊張を確認

４　まとめ

触診を練習する際には”なぜその部位に触れる必要があるのか？”という目的を明確にしましょう。その目的は生活での動作とつなげることで臨床で使える触診技術が身についていきます。
ぜひ１度整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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