母趾内転筋の触診
前回は短母趾屈筋について整理しました。足部の横アーチを構成するために必要な筋となっていますので、ぜひチェックしていきましょう。
前回までの内容はこちら
臨床1年目の教科書
今回のテーマはやはり足部の横アーチに関連する”母趾内転筋”についてです。
1 触れることの意義
母趾内転筋は足部の横アーチに関連していきます。
前回も整理しましたが、一度横アーチの機能について整理していきましょう。
横アーチは他の2つの縦アーチと協働し
・体重の分散とバランス
・衝撃吸収
・歩行時の推進力アップ
を担っています。
人は通常、足を前方からみると、真ん中がやや浮いた半円をえがいたアーチになります。しかし、荷重していくと、その横アーチは消失し、足裏全体で身体を支えています。さらに、歩行時には、縦アーチと横アーチの働きによって体重のかかり方を分散させて、推進力に変えています。
この横アーチが機能不全が生じると開帳足と言われる足部の形状になります。
特に今回のテーマである母趾内転筋は前足部の横アーチの形成に関連しています。観察において前足部に問題がありそうな場合、母趾内転筋を触診してみましょう。
2 特徴
どのようにして前足部のアーチを担当しているのか?
これを理解するために走行を確認していきましょう。
【起始】
斜頭:第2~4中足骨、外側楔状骨、立方骨
横頭:第2~5中足指節関節の関節包
【停止】
母指基節骨底外側面
この母趾内転筋は足指の中足骨頭どうしを横につなぐ靭帯である、深横中足靭帯を補強します。走行を確認すると足の親指と他の指を横断するようについているのでその役割が理解しやすいです。
3 実際の触診方法
では、実際に触れていきましょう。
① 母球から小指側に指を動かす
② 母趾を伸展・内反に誘導
③ 母指を屈曲してもらい収縮を確認
4 まとめ
足部は縦アーチが注目されがちですが、横アーチも重要です。
横アーチも前足部・中足部・足根部それぞれ担当している筋が変わります。
ぜひ1度整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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