肘関節の評価①
前回まで肩関節の評価について整理しました。それぞれ、肩甲上腕関節、第2肩関節、肩甲胸郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節の評価について、なぜ評価するべきかを機能解剖を基に整理しました。臨床では是非意識してもらいたいポイントです。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
本日からは臨床であまり意識することの少ない肘関節について整理しましょう。
1 特徴
まずは肘関節の解剖を確認しましょう。
【構成する骨】
上腕骨・尺骨・橈骨
腕尺関節と腕橈関節から構成
腕尺関節での滑車と滑車切痕との間の堅固な適合により肘関節の構造の安定性の大部分が確保されている
【関節形状】
蝶番関節
屈曲・伸展時に尺骨はごくわずかな回旋が加わる
【主動作筋】
屈曲:上腕筋・上腕二頭筋・腕橈骨筋
伸展:上腕三頭筋
ここでのポイントは肘関節が複合関節でありという点です。臨床では腕尺関節に注目しがちですが、腕橈関節も肘関節を構成する重要な関節です。
肘関節を評価する際には、しっかりと腕尺関節、腕橈関節と分けて評価していきましょう。
2 どう稼働しているのか?
まずは、腕尺関節の動きについて整理してみましょう。
腕尺関節は尺骨の凹状の滑車切痕が上腕骨の凸状の滑車の周りで形成する関節であり、屈曲の際、凹状の滑車切痕は凸状の滑車の上を転がり、そして滑ります。
肘関節は凹凸の法則の凹の法則であり、関節が動く方向に尺骨に滑り転がります。この尺骨が上腕骨に対して動いているのか?を確認することが重要です。
3 実際の評価方法
では、実際の評価方法について整理していきましょう。
① 尺骨頭を確認
② 尺骨頭を触診しながら、肘関節を屈伸させる
※ 尺骨が動くことを確認する
4 まとめ
評価をする際には、関節が正しく動いているのか?を確認することが重要です。そのためには、対象となっている関節の構造、動きの特徴を理解することで可能となります。一度でも良いので、まずはしっかりとその関節の機能解剖を確認してみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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