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死ぬ準備、始めました

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「在宅死のすすめ」(網野皓之)

タイトルをご覧になって、「正月早々どした? じゃじゃの館主⁈ 老人性鬱(うつ)にでもなったのか……」とご心配下さった方もいるかもしれませんね。ご安心ください。私はいたって元気! ストレスフリーの毎日で、これまでの人生で一番楽しく暮らしています。これも当館をご愛顧頂いている皆様のお陰です。

そんな私が何故死ぬ準備を始めたのか? それは昨年9月に六十五になったからです。だからといって、健康であれば今からそんな準備をしなくたって……と思うかもしれませんが、15年という数字が一つ私の中であります。

私が今の生活を考え始めたのが五〇の頃、ちょうど15年前です。曲がりなりにもそれを実現し、今こうしてその楽しさを実感できるようになるまでに15年かかっているということになります。

翻って65に15を足すと、八〇歳。死はいよいよ身近になっているに違いありません。そう考えれば、今から準備を始めてちょうどよいように思うのです。もちろん、私設図書館の開設とは違って、「はい、ここまでです」という死の報せはある日突然やってくる(私の歳なら明日来たっておかしくない)。よって、15年のタイムスケジュールを能動的にコントロールすることは出来ないのですが、それでも準備があるのとないのでは全然違うはず──。

自分の死について、私が具体的に実現したいのは、本書にある「在宅死」です。そしてそれは私の境遇にあっては、必然的に「独居の在宅死」になります。在宅死はただでさえ困難──同居家族の協力が必須──なのですが、独居のそれはかなりハードルが高い。本書もあまりそこには触れていないし、他の本でも「できないことはない」などと何とも心許ない書き方しかしていません。

しかし、私は既に独居ですし、そのうえ自分の家が快適で好き過ぎる──。なので、何としても人生の最後はその目標を達成したいと思って、今から準備することにしたのです。まずは、知ることから。

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