じゃじゃの私設図書館

子供の頃に本屋さんや図書館で体験したあのワクワク感を、大人になってもここで感じてもらいたいという館主の思いを形にした、浜松市佐鳴湖近くの私設図書館です。私設とはいえ図書館です。9000冊を超える蔵書から貸出期間1か月で4冊まで無料でお貸出しします。

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子供の頃に本屋さんや図書館で体験したあのワクワク感を、大人になってもここで感じてもらいたいという館主の思いを形にした、浜松市佐鳴湖近くの私設図書館です。私設とはいえ図書館です。9000冊を超える蔵書から貸出期間1か月で4冊まで無料でお貸出しします。

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    浜松市佐鳴湖近くのじゃじゃの私設図書館がお薦めする映像に関する記事をまとめています

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    浜松市佐鳴湖近くのじゃじゃの私設図書館がお薦めする本

  • 浜松トワイライトゾーンby吉田柴犬 じゃじゃの私設図書館編

    • 41本

    じゃじゃの私設図書ボランティアスタッフ吉田柴犬が贈る浜松の街角の「何、これっ?」

最近の記事

安心して! 皆ヘンタイだから

館主JajaのオススメMOVIES 映画「正欲」(主演 稲垣吾郎 新垣結衣) これ、ホントにガッキーなの? そう思うほど顔の印象が、いつも見慣れた──そう、たとえば「逃げ恥」のときのような──新垣結衣と異なる。目が死んでいるのだ。 人間、目が死んでいると感情が読み取れない。いや、少なくとも喜怒哀楽のうち「喜」と「楽」の状態でないことはわかるから、自ずと「怒」や「哀」の負の感情でいるように見えてしまう。 それが映画の後半に一度だけ、磯村勇斗が扮する佐々木と公園でデートらし

    • 名前は大事です

      館主JajaのオススメBOOKS 書籍「幻想ネーミング辞典」 命名、名づけ、ネーミングというのは実に難しい。考えて考え抜いたあげく決めた名前が失敗だった、なんてことがよくある。 ネット上のハンドルネーム等であれば、これは違ったかなと思ったら、すぐに変えればよいだけのことだが、我が子の名前、会社の名前、店の名前などになると、一度つけたらおいそれとは変えられない。 私は自分の会社を作ったときに、その社名の命名で失敗している。前職では長いこと企画部門にいたので、奇をてらうこと

      • ぶらぶら歩いているわけではない

        館主JajaのオススメMOVIES NHK「ブラタモリ 東海道“五十七次”の旅」 私は何でもタスクとして捉える傾向がある。仕事はもちろん、プライベートなことであっても、どこか自分に課された職務であるかのように考えてしまう。 たとえば、私的な旅行でもそうだ。目的地に行くこと自体がタスクになってしまう。したがって、目的地に着いたらタスクが完了するので帰りたくなってしまうのだ。だからだろうか。思えば、もう何年も旅行という旅行をしていない。 仕事では日本全国色んなところへ出張っ

        • 力で何でもできる──品位をなくしたアメリカ

          館主JajaのオススメBOOKS 新書「ルポ トランプ王国」(金成隆一) 今回の米大統領選は史上まれに見る接戦だと言われていた。勝敗が決するのに開票後何日もかかるとさえ……。なのに、蓋を開けてみたらこの男の圧勝だった。 嫌な予感はしていたのだ。というのは、その1週間ほど前のワールドシリ―ズ第4戦のことだ。あの試合でドジャースの右翼手ムーキー・ベッツがフェンス際のファウルフライを捕球したところ、あろうことか最前列のヤンキースファンがベッツのグラブからボールをもぎ取ってしまっ

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        記事

          その一言で僕たちは次に行ける

          館主JajaのオススメMOVIES テレビドラマ「やれたかも委員会」(主演 佐藤二朗 白石麻衣 山田孝之) 私がその夜の一部始終を話すと、彼らは私の話を基に互いの意見を交わし、その可能性を検分するだろう。そして議論を尽くし終えたら、正面に座る孤星塾塾長・能島譲は「やれた」の木札を高く掲げてくれるに違いない。両脇に座る二人のうち、オアシスと名乗るミュージシャンも追随して「やれた」札を上げてくれるはずだ。 もう一人のワールドホリデー協会理事・月綾子は「やれたとは言えない

          その一言で僕たちは次に行ける

          三重のらせん構造

          館主JajaのオススメBOOKS 小説「湖の女たち」(吉田修一) 最初にこの小説を原作とする映画を観たのだが、そのときは正直、これはないだろう、と思った。 というのは、いくつかの話が別々にばら撒かれて、それらのつながりがよく分からないまま、何の収束も見ずに終わってしまったからである。回収されないにもほどがある──、それで原作を読んでみようと思ったのである。 ばら撒かれる話は大きく三つ。その辺りは小説も映画と変わらない(つまり映画は原作をほぼ忠実に描いている)。ひとつは介

          分かっているけど割り切れない

          館主JajaのオススメMOVIES 映画「渇水」(主演 生田斗真) 古くはローマ水道がそうであったように、水道は人間が健康で文化的な生活を営むうえで最もベーシックなインフラ・ストラクチャーである。もとより水のないところには、どんな生き物も生存できない。 ましてや万物の霊長たる人間は、水なら何でも良いわけじゃない。衛生的な水が安定的かつ恒久的に確保される必要がある。一方で、大量の水は洪水等の災害にもなりうるから、適度な距離を保って接する必要がある。 太古の昔から人間は水を

          分かっているけど割り切れない

          豊臣家としての徳川家康

          館主JajaのオススメBOOKS 小説「豊臣家の人々」(司馬遼太郎) ネットニュースやSNSのタイムラインを見ていると、コメンテイターというべきか、ご意見番というのか知らないが、よく見かける人たち(例えば、ホリエモンだったり、ひろゆきだったり…)が好き勝手に色んなことを言っているのを目にする。中には同調できるコメントもあるが、ほとんどは眉を顰める類のものだったり、取るに足らないものだったりする。 そうした中で、成田悠輔氏のそれは賛同できるものが多いと感じる。現代の選挙制度

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          他人とは思えない鈴木伸之の高橋くん

          館主JajaのオススメMOVIES テレビドラマ「自転車屋さんの高橋くん」(主演 内田理央 鈴木伸之) あくまでも私見だが、以前にハマった「からかい上手の高木さん」になんだか似ているなあ、と思った。もちろん、タイトルが似ているということもある。が、それを差し引いてもドラマ自体のテイストが似ているように感じた。 たぶん原作の漫画家、あるいは監督または脚本家が同じなのだろうと思い、調べてみたらこれがまるで違った。制作したテレビ局すら異なるではないか。 もちろん、どちらかが真

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          君は友部正人を知っているか

          館主JajaのオススメBOOK 詩集「バス停に立ち宇宙船を待つ」(友部正人) 今日、友部正人の名前を知っている人はどれほどいるだろうか。私より下の世代はおそらく知らない。上の世代でも、せいぜい団塊の世代までで、それより上の人たちは知らないだろう。 つまり、彼を知っている世代は非常に限られている(はずだ)。そして、その限られた世代にあっても、決してメジャーな存在ではなかったから、知っていたのはごく少数で、かつ今でも憶えている人はほんの一握りではないだろうか。 友部正人は詩

          君は友部正人を知っているか

          老兵は死なず

          館主JajaのオススメMOVIES 映画「ザ・テキサス・レンジャーズ」(主演 ケビン・コスナー) 人の一生では老化が急に進む時期が2度あるという。それは四〇代半ばと六〇代前半らしい。この夏、スタンフォード大学がそんな研究結果を発表した。 これは、私自身を顧みてもその通りだと思う。四〇の大台に乗った頃、 「俺って、歳を取らないのかな……」 などと周囲に嘯いていたことを思い出す。その頃は未だ筋トレやランニングも二〇代の頃と変わらない量をこなしていて、肉体的な衰えはほとんど

          MBTIの本なの?

          館主JajaのオススメBOOKS 書籍「16タイプ別 性格BOOK 本当のあなたの探し方 育て方」(キム・ソナ) 本書がいわゆるMBTI診断とどう関係しているのか不明である。カール・ユングの心理学的類型を基にしてアルファベット4文字で表される16の性格タイプに分けて診断するというのは同じだが、診断方法は本家(?)MBTIに比べるとずいぶんと簡易である。 実は、この本は間違えて買ってしまったのだ。ホントはMBTI診断の本が欲しかったのである。したがって今回、書きたいのもMB

          質問が間違えている…

          館主JajaのオススメMOVIES テレビドラマ「トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー」( 主演 ジョディ・フォスター) ジョディ・フォスターが演じるのは、アラスカ僻地に左遷された警察署長リズ・ダンヴァースである。リズはかつて幼い息子を事故で亡くしており、後の人生はそのことを引きずって生きている。そのためか、人付き合いが下手で社会性に欠ける。いきおい部下の扱いもパワハラ的である。 そのリズが、7人の科学者が氷原で全裸のまま遺体となって見つかった事件を捜査する。猟奇

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          似たもの夫婦っているよね

          館主JajaのオススメBOOKS 小説「異類婚姻譚」(本谷有希子) 六〇を過ぎたある日のことだ。朝、寝ぼけ眼で洗顔を終え、ふと鏡を見ると自分の顔が父親に似てきたことに気が付いた。 親子だから当たり前だろう、と言うなかれ。私は子供の頃からずっと父には似ていなかったのだ。死んだ人──父は亡くなって久しい──に対し、こんなことを言うのは気が引けるが生前の父とはあまり仲が良くなかったので、自分の顔が父に似てきたと認識したときは少なからずショックだった。 ちなみに私には兄がいるが

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          愛は究極の承認欲求だ

          館主JajaのオススメMOVIES 映画「愛がなんだ」 (主演 岸井ゆきの) 映画の中で、岸井ゆきのが演じるテルちゃんは、 「男女の交際もある程度の齢になれば、好きです、付き合ってください、などと言って始めることはなく、ダラダラと一緒にいる時間が増える中でなんとなく始まっていたというケースがほとんどではないだろうか?」 みたいなことを言う。その通りだと思う。 だがそれだけに、相手が自分のことをどう思っているのか、本当のところは分からない。友達止まりなのか、性欲を満たし

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          古の道路に思いを馳せる

          館主JajaのオススメBOOKS 新書「道と日本史」(金田章裕) この春にレギュラー放送を終了した「ブラタモリ」が、11月に3夜限定で復活するという。大阪・京都の道をテーマにするらしい。今から楽しみだ。道──道路というのは私たちの最も身近な公共物と言って良いだろう。その意味で本書のタイトルもまた魅力的である。 その道路がどのような成り立ちを持ち、それぞれの時代においてどんな形態で何処と何処をどういう経路で結んで、どのようなネットワークを組んでいたのか(当然、現代と同じでは

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