江戸の女子図鑑
みなさんご機嫌よう。もーやんです。
本日は秋の読書感想文として『絵でみる江戸の女子図鑑 (時代小説のお供に)』(善養寺ススム 文・絵)をご紹介!
一言で表すなら「えー!あれってそうだったの?!」 笑
○どんな本?
私、『鬼平犯科帳』とか『みをつくし料理帖』とか『大富豪同心』とか、時代小説も大好き。心躍る主人公の活躍や、人情味あふれるシーン、グッとくる一幕、もろもろ含めてとってもおすすめ。
ただ、普段読まない人にとっては、慣れない言葉や名詞がとっつき辛いのかしら?と思います。
そこに焦点を当て、『時代小説のお供に』と銘打ったこちらの作品。
女の出世すごろくから、お色気話、職業、着物、髪型紹介まで、すべてイラストで詳細を解説されているのです。
しかも、そのイラストは実際の浮世絵や史料を元に、すべて現代風に書き直したという。。。膨大な量に狂気すら感じます 笑
資料集としても、読み物としても万能な本(*'▽')
それでは、私が驚いたBEST3をちょこっとご紹介。
1位:「山へ柴刈りに」・・・柴刈りってわかる?
桃太郎でも有名な一節。なんとなく聞き流していたので、実際に柴刈りって言われても分かりませんでした。
柴(しば)=燃やすための枝
アレです。炭治郎。
鬼滅の刃第1話で、炭治郎が里に下りて売りに行っていたのが柴なのです。これを集めることを、山へ柴刈りに行くと言っていたのですね!
2位:三行半(みくだりはん)は本当に三行半
よく、縁を切ることを「三行半を突き付ける」と言いますよね。
この三行半の元になったのが次のイラスト。夫婦の離縁状で、男性から女性に向けてこちらを書き、出すことで離婚成立します。
江戸時代は男尊女卑があって、その象徴としてこの男性有利な離婚方法を思い描いていました。でも、どうやら違ったみたい。
本書によると、女性から「返し一礼」が来て、初めて離婚成立なので、実情は割と公平だったということ。また、この三行半と返し一礼が無いと再婚もできなかったそう。けっこうちゃんとしてたのね。
3位:江戸時代のナンパは大胆
驚いたのは、江戸時代の町人の自由な恋愛模様。
特に、未だと確実に捕まりますが、ナンパは気になる女性のお尻を、優しくつねる。。。( ゚Д゚)なんだって・・・え?!
イラストのお姉さんは優しくたしなめていますけど、そのくらいの反応なの?と逆に驚くわ。
そのため、時代小説でよく見る、女性がお供を連れて歩いているのは、言葉通り悪い虫がつかないように。ひゃー。
○番外編:江戸時代も同じカップルのいちゃいちゃ
本書では色々とためになる知識も多く得たのですが、ふふふ( *´艸`)と微笑ましくなったのがこちら。
三味線を一緒に弾いてみたり、本を読んでる彼の足をこたつの中でくすぐったり。
三味線をギターに変えて、服や髪形を現代風にすれば、割と今もそのままよね。400年以上経っても・・・いや、たった400年くらいじゃ、人の過ごし方とか愛情表現ってそう変わらないのかも。としみじみ。
○まとめ
武家は武家、町人は町人と身分がハッキリしていた江戸時代。女性は不自由だったのかと思えば、意外と職業の幅もあったのが驚き。
また、結婚しないという選択肢もあったことにも驚き。代表的なのは大奥の偉い人たちとか。
あと、個人的に衝撃だったのは髪を結ったまま前髪をつくる流行もあったこと。ザンバラっぽく描かれていたけど、「お手入れが楽」とお洒落な主婦に人気だったそう。
今、私達が想像する江戸時代より、実際の江戸時代ってもっと人々の暮らし方、服装は自由だったのかも。。。そしたら、勝手に『古典』と思って大事にしてたことが思い込みだったりとかするのかも。着物も、もっと自由に楽しんで良いのかも?
様々な「かも」が浮かんで、ますます想像の羽が広がります(*'▽')
時代小説のイメージが、この本のおかげでもっとカラフルになり、人々の息遣いがリアルに感じられるようになりましたよ☆
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?