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木村喜由のマーケット通信【週2回配信】

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NPO日本個人投資家協会理事 テクニカルアナリストである木村喜由による 週二回発行のマーケット通信 株式市場や世界情勢に関するマーケット情報を配信します。
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2024年4月の記事一覧

日本以上に米国企業の決算に注目を

日本以上に米国企業の決算に注目を

日本以上に米国企業の決算に注目を

予想に対する下振れには厳しい株価下落がありそう

ドル円は12月28日安値140.25円から本日154.42円まで、4か月弱でほぼ10%上昇した。
足元の上昇ピッチはやや早いと感じるが、はっきり流れが変わった22年3月を起点に傾向線(ギャン理論の斜めアングル)を引くと、1週につき0.3円上昇のアングル(斜線)が非常にはまりがよい。
この線は12月に158円まで上

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当面の下値メド、日経225は3万5千円、TOPIXは2570

当面の下値メド、日経225は3万5千円、TOPIXは2570

想定通りの展開、現実が分かれば過剰な期待は萎む

指摘したとおり過熱人気となっていた半導体関連株が大きく下落してきた。
日米の中核銘柄の日足パターンからみてこれは天井足、つまり大きな上昇トレンドの末端であり、経験則では最終上げ波動の半値押しから全値押しまでの調整を見る公算が濃厚である。

ファンダメンタルからも、半導体関連には市場の過剰かつ誤った期待が混入していた。
現在、需給が逼迫している半導体

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テスラの業績悪化は日本経済にとっての朗報

テスラの業績悪化は日本経済にとっての朗報

環境面で必ずしも歓迎できない現在のEV車の増加

筆者はテスラ初期の巨大電池を搭載し車体重量も重いのに猛スピードで走れるクルマが「環境にやさしい」という触れ込みで喧伝されるのを苦々しく思っていた。
考えればすぐ判ることだが消費電力も必要資源もべらぼうに大きく、むしろ環境悪化の先兵であって、ファラーリやポルシェなど既存のスポーツ系高級車に飽き足らなくなった大人のおもちゃだと思われた。
環境重視でEV

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為替は一服してから中期180円を目指そう

為替は一服してから中期180円を目指そう

介入実行にはハードルが多い、けれど利上げもすぐできない

ドル円が150円を突破して以来、市場関係者からは為替介入がありうるという見方が強まったが、筆者は明確に否定した。
日銀は政府の意向に沿って11年にわたりデフレ脱却のために超が付くほどの、言わばルール違反の金融緩和を実施してきたのである。
念願かなってやっとインフレ率2%定着が見えてきたので、3月の会合で17年ぶりの政策金利引き上げが決定され

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多くの方面で大転換が起こりつつある

多くの方面で大転換が起こりつつある

自民党の裏金問題で誰も真実を語ろうとしないのは当たり前

アストロロジーの解釈では、2020年の冬至(太陽が山羊座0度)に水瓶座の0度で木星と土星が合(ほぼ20年周期)になった時点から32年までは、ニューアエラ、新時代への変化が強調される時間帯になるという。その中間的クライマックスと目されるのが26年2月20日である。
この日太陽は魚座の0度、土星と海王星は牡羊座の0度で合(ほぼ36年周期)となる

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「152円で為替介入」説をわらうvol.2152

「152円で為替介入」説をわらうvol.2152

そんなに円安が嫌なら日銀はもっと利上げすべきだ

筆者は155円付近になるまで介入はないと思うし、155円付近の介入はあっても小規模だと予想する。
黒田バズーカが始まった論理を覚えているか。
過度の円高でデフレスパイラルが起こっているから、本来禁じ手であるはずの手法も動員してその渦から脱却する、というものだ。
そして11年経ってようやくそのメドが立ったからマイナス金利を解除した。
正常化のステップ

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「異常な数値」を直視するとトレンドが読める vol.2151

「異常な数値」を直視するとトレンドが読める vol.2151

為替や賃金、株式と預金の利回り格差など
日本には異常が多い

久々にピーター・タスカ氏が本日の日経に登場した。
舌鋒鋭く日本のバブルを論難し、
ストラテジストとして名を馳せた。
ことごとく傾聴すべき論拠に基いており、
職責もデータの解釈も微妙に違ったが同業者として敬意を持って眺めていた。
本日の記事は物価の第一人者である東大の渡辺務教授と
日本経済の今後を討論するもので、読みごたえがあった。

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