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中退の選択が正しかったと証明したい【就職成功者インタビュー田口さん】

今回ご紹介するのは、ジェイックを利用して内定を獲得後、大学を中退された田口さん(仮名)。
教員を夢見て大学へ進学するも、新型コロナウイルスが全世界で大流行。憧れのキャンパスライフを送れず、モチベーション維持に苦戦したことで、中退を決意しました。
就職後は、初めての一人暮らしを通して、家族への感謝が深まったといいます。

ジェイックに出会うまで、そして中退の経歴と向き合うことで自信がついた田口さんのストーリーを語っていただきました。



親に迷惑をかけたくなくて

「大学を中退しようかな」と悩み始めたとき、親に相談をしませんでした。

昔から自由にやらせてくれるタイプの両親だったので、自分でよく考えて中退を決めて、今後の進路を具体的に決めてさえいれば、『筋が通った決断』として中退を許してくれる確信があったからです。

昔は親に対して「うざい」と思うときもありましたし、勉強をしなさいと言われたら「勉強しろと言われた日は絶対勉強しない」と反抗していた時期もありました。それでも、反抗期が落ち着いてからは『親の愛』に気付けるようになり、親との関係は良好になりました。

ただ、良好だったからこそ「大事に育ててくれた親にだけは迷惑をかけたくない」と、遠慮した気持ちから中退を切り出せなかったのです。


将来の夢は学校の先生

大学は教員免許が取得できる学部に通っていました。
中学でバスケットボール部に入り、女性の顧問の先生にお世話になったことをきっかけに、「先生みたいな体育教師になりたい!」と夢見ていたのです。

だから高校3年時に進路を決めるときは、中高の教員免許を取れることを第一条件に、大学への進学を決めました。
そして趣味の特撮で撮影の舞台となった大学に入学が決まったことで、「この大学に4年間通って満喫するんだ!」と、憧れのキャンパスライフへの並々ならぬ期待を胸に、春を迎えたはずでした。

モチベーションが大きく下がってしまった大学生活

新型コロナウイルスの影響で、学校へ行けない

ところが、大学へ入学する年に新型コロナウイルスが世界的に大流行したことで、憧れのキャンパスライフは叶いませんでした。
人との接触を避けるために、入学式はもちろん開催されませんでしたし、1年時の前期は両手で数えるほどしかキャンパスに行けませんでした。大学に行けないことで友達もできず、勉強への熱も入りません。
大学生活を120%楽しむはずだった期待と現実の落差があまりにも激しく、大きなショックを受けました


自分は教師になる資格がない

学校に行けなかったこと以外にも、気持ちが折れてしまったエピソードがあります。
当時、出身中学のバスケ部でコーチのアルバイトをしていました。なんと教師を目指すきっかけになった恩師と一緒に働いていたのですが、当時の自分は『あくまでも部活の延長線上のOB活動』というゆるい認識で、コーチ業にプロフェッショナルな熱量を持てていませんでした。
だから大学の都合で急な休みをいただいて、生徒に迷惑をかけてしまったときに、「責任感が足りない」と恩師から厳しく𠮟責されました。

そのとき、迷惑をかけて申し訳ない気持ち以上に「自分の人生をかけて、そこまで本気でやらなきゃいけないの?」と、一歩引いた気持ちになってしまったと同時に、「恩師のように自分のすべてを懸けて生徒に向き合えない人間が、教師になっていいはずがない」と思い至ったのです。

恩師は仕事だけでなく、家に帰れば母としての役割もある方でした。公私共に目まぐるしく忙しいはずなのに、自分の何十倍もの熱意を持って生徒たちに日々向き合う恩師と、全力を出せていない自分を比べてしまったことで、「自分は恩師のような先生にはなれない。生徒たちに自分のすべてを注げない人間が先生になってしまったら、未来ある子供たちの時間や可能性を奪うことになってしまうかもしれない…」と、意気消沈してしまったのです。


悪いことは重なるもの

大学に通えずモチベーションが下がっているタイミングに、自信を失う出来事が重なったことで、教師になる夢は静かに消えていきました
そして、「教師にならないなら、形だけの教員免許を取得するためだけに授業を受ける意味なんて無いのでは?」と、さらにモチベーションが下がってしまった結果、大学2年のタイミングで留年が確定しました。

そして悪いことは重なるものです…。

コロナ禍に入ってから人と話せず、気持ちがふさぎ込むようになり、ストレスで20キロ以上太りました
極めつけに、不要不急の外出を控えなければならない情勢だったことから、当時お付き合いしていた人と別れることになりました

・120%楽しむはずだった大学には理不尽な理由で通えない
・新しい友達ができない
・夢だった教師へのモチベーションが消え去る
・勉強へのモチベーションが落ちて留年が決まる
・20キロ以上太る
・パートナーに振られる

ひとつひとつのつらい出来事は着実にダメージを蓄積し、気持ちは限界が来ていました。


このままでは本当に腐ってしまう

そんな折、高卒で働いている友達と話す機会がありました。

大学を出ずに働いている友達のリアルな話を聞いたことで、
「高卒でも全然お給料をもらえるんだ」
「働いたら自分の欲しいものも自由に買えるようだし、なんだか楽しそう」
と、就職へのポジティブなイメージが湧いてきました。

それまでは大卒の肩書は重要だと思っていましたが、留年が確定していた当時は「もう教師にならないのに、通う意義を見出せないまま残り3年通うのはつらい…」と、重荷に感じていましたし、何よりも「このままずっと腐り続けていては、いつか社会不適合者になってしまうかもしれない」という焦りがありました。
だから、形だけの教員免許を取るためだけに腐りながらも大学に籍を置くよりも、自分にとってつらい選択かもしれないけれども、「前に進むために就職した方がいいのでは?」と気持ちが傾いていったのです。


「とりあえず動いてみなきゃ始まらないよ」

そう考えていたある日、ひょんなことから国家資格を持つキャリアコンサルタントの方と話す機会がありました。

・留年が決まっていること
・教師にはもうなりたくないこと
・仮に民間就活をするとしても、中退をする身でも就職できるか不安なこと
など、これまで胸につかえていた悩みを、初めて相談しました。

すると、「まずは一度就活をしてみたら?」とアドバイスを受けました。

「就活がうまくいけば就職すればいいし、うまくいかなければ大学に通い続ければいい。どっちに転ぶかわからないけれど、とりあえず動いてみなきゃ始まらないよ。民間の就職支援サービスもあるから、まずは調べてみたらどうかな。」と背中を押してくれたのです。

そこで、アドバイス通りにネットで調べて出てきたのが、ジェイックでした。

ジェイックとの出会い

面談、そして就活対策講座へ

ジェイックの就職支援サービスは、中退者を専門に就活をサポートしてくれるコースがあります。
サイトにプロフィールを登録した後、中退者の就職支援を専門とするアドバイザーの方との面談に参加し、大学で腐っていた話や、中退して就職をしたいと思っている胸の内を伝えました。
するとアドバイザーは、自分の腐り具合を叱るわけでもなく、ただ優しく話を聞いて、理解を示してくれました。

その後、中退者限定のオンライン就活対策講座で、就活の準備をすることになりました。
この講座は、自分のように大学を中退しようと悩んでいる人や、既に中退している同世代のメンバーが20人ほどいるクラスで、初めて参加したときは「自分のように悩んでいる人ってこんなにいるんだ」と勇気をもらました。


就活対策講座での印象的なメッセージ

そして、このクラスの講師からかけられた言葉で、今でも思い出に残っている内容があります。

中退すると一般的に、企業との面接では「入社しても、学校のように途中で辞めてしまわないか?」とマイナスに見られがちです。
しかも、社会人経験や資格が何も無い方は特に、厳しい目で見られることが多いです。

ただ、ジェイックが紹介する企業は、過去ではなく今を見てくれる企業ばかりです。今のあなたのポテンシャルを見て、期待して採用してくれるのです。

だから、『中退した過去から、自分がどれだけ変わったか』、そして『学校を辞めたからこそ、今これだけ就職に本気なんだ』という変化を見せましょう。

この講座を通して、あなたの本気を見せてください。

こう言われたとき、腐りきっていた自分の中で、消えていた火を付け直してもらった感覚がありました。

講師の言葉で一度本気で就活をしてみようと腹をくくれたことから、その後の企業との面接会では見事3社とマッチングし、現職から内定をもらうことができました。

両親への告白、唯一の後悔

ついに両親へ

今後の算段がついてから両親へ相談しようと考えていたので、内定をもらってから、両親へ声をかけるタイミングを見計らっていました。
そんな折、大学から単位不足による三者面談の手紙が自宅に届き、「一体どういうこと?」と、両親から先手を打たれました。そこでようやく、中退を考えていること、そして就活をして内定をもらった旨を、初めて打ち明けました。

その後、5時間にも及ぶ家族会議を経て、無事に中退の許しを得ました。

両親からは「大卒の資格があった方がこの先就職で有利だと思うよ」と食い下がられましたが、「もしまた留年してしまったら申し訳ない」と詫びる気持ちをまっすぐに伝えたことで、最終的に「自分でよく考えて決めた決断なら中退していいよ」と了承を得たのです。


唯一の心残り

ずっと言えなかった気持ちをようやく伝えられてホッとした一方で、ひとつだけ後悔もありました。
それは家族会議後、母から泣きながら謝られたことです。

「あなたの気持ちに気付けず、悩ませて、つらい選択を取らせてしまってごめんね」

こう言われたとき、思わず自分も涙がこぼれました。
大切な両親に心配をかけたくなくて、自分だけで中退を決めたはずが、相談しなかったことで結果的に母を泣かせてしまったのだと、今更ながら思い至ったのです。

そうして、最後に申し訳なさで胸が締め付けられつつも、翌週に学校へ中退する旨を伝えに行きました。


実家を出て就職したことで

そんな苦い後日談がありながらも、今は実家を出て、一人暮らしをしながら仕事に向き合っています。初めて実家を出たことで、親への感謝が深まりました。

今振り返ると、大学でちゃらんぽらんしていたのは、実家で甘い汁を吸っていたことが大きな理由だったのではないかと思います。
実家にいた頃は、休日に母が掃除機をかけていても手伝わなかったり、自分の部屋の掃除も嫌々やっていました。それが実家を出て、初めて一人で生活するようになったことで、「食事、洗濯、掃除ってこんなに大変だったんだ」と、改めて親の愛に気付けたのです。

実家を出たことで、親に心配をかけている自覚はありますが、その分定期的に連絡をとることで繋がりを感じますし、「中退の選択は間違っていなかった」と安心させられるように、目の前の仕事に向き合っていきたいと思います。

これからサービスを利用される方へ

中退を考えているあなたは、どうして中退を考え始めたのでしょうか?
親に迷惑をかけたくないから、大学生活がとにかくつらいから…理由は様々あると思います。

もし親に迷惑をかけたくない気持ちが強いのであれば、ちゃんと卒業まで通って「今まで通わせてくれてありがとう。就職してこれから恩返しできるように頑張ります」と伝えた方が、きっと親は喜んでくれるだろうと思います。

ただ、大学に通うことがどうしてもつらい場合、あなたを大事に思う親であれば、「あなたがつらくない選択をしなさい」と後押ししてくれるだろうと思います。

いずれにしても、中退に悩んだらひとりで悩まず、周りに相談してみてください。
どちらを選択しても、家族を悲しませないことが一番でしょうし、「自分の選択は間違っていなかった」といつか証明できるように、今と本気で向き合ってみてください。
私も、「自分の選択が正しかった」といつか笑顔で振り返れるように、今を全力で頑張ります。


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