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クジラが先か蛇口が先か 199【蜘蛛】
【蜘蛛】
お釈迦様の顔がちらつく蓮池に宙ぶらりんの蜘蛛を見ている/藤田美香
↓ ↓ ↓
雨の日の蜘蛛の巣はまるでシャンデリア魔女の館で来客を待つ/蛇口ひろこ
※美香さん、次は「シャンデリア」でお願いします。
■今回の美香さんの短歌
いい歌だなぁ。この歌、好き。芥川龍之介の蜘蛛の糸ね?!蜘蛛の糸よね?そのものの世界じゃなくてそれを想像した人の世界かもしれないけど、前提となる知識が共有されていての表現はゾクッとするね。そしてそれがあるからこその余韻というか恐怖というか。どうなるの、その蜘蛛のゆくえ。(答えなくていいです。)
今回は下敷きになっている話がわかったけれど、おそらく短歌をずっと嗜んでいる人たちの間では有名であろう本歌取りとかそういうので、私がわかっていないことはいっぱいあるんだろうな、と思うことが多々あって、悔しい。圧倒的な勉強不足。
■前回の美香さんの短歌
かっこよく書いたって書き方はよくなかったな、と思いつつ書いてしまったので反省。
■前回の私の短歌と写真
写真ありきの短歌でした。珍しく。
そして、「オアシス」も「水の宇宙船」も固有名詞です。写っている青い物体が名古屋の栄のオアシス21にある水の宇宙船というものなのです。よって、本当にただの情景描写なんだけど、知らない人が読んだらファンタジックに読んでもらえるのではないかと思ってそうしました。だから美香さんの感想はとっても嬉しかったです。
■スナップ写真と短歌について
質問されてびっくりしたんだけど、いつも私は撮ろうと思って歩いてないって気づいた。むしろ撮りたい、と思った瞬間を逃さないようにカメラを持ち歩いてる。だから私にとって写真は衝動。じっくり狙うときも、あるはあるけれど、基本的に、「わあ!」と思ったら撮ってる。これを残したい、とか、これを閉じ込めたい、とか、これを集めたい、とか、これを知らせたい、とかそんなかんじ。
>画面に写し出された対象に「いや、これ違う…」ってなってやめることも多い
あるあるだよ。
撮りたいけど私には扱えない、と撮る前に思っちゃうときもある。無理だな、とか、撮ってみて違うって思っても撮ったデータを残すこともある。データ見てどうすればよかったのか考えたり、そもそも私にとってそんなに魅力的じゃなかったなってこともあるし、数年後にリベンジできることもあるし。私はそんなかんじ。
◆2025.1.24訂正◆
いまぎっくり腰で自由に動けないんだけど、撮った写真を見返してたら「撮りに」行きたい、と思ったので、撮るために歩くこともある、に訂正します。宝物を集める感覚です。
【181.線→182.イヤホン→183.片→184.集→185.バサバサ→186.タオル→187.迎→188.日々→189.鍵→190.玄関→191.魔物→192.湖→193.文字→194.試→195.迷→196.地下街→197.青→198.宙→蜘蛛】
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