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戦後45年のトピックカラー

無彩色のモノトーン:80
モノトーン人気が高まったのは、いつから?

ナチュラルカラー志向の10年間ともいうべき70年代から80年代に入ると、日本は白、黒、グレーの無彩色によるモノトーン志向の10年間を迎える。
その始まりともいうべき80年は、依然ニュートラ、ハマトラファッションのパステル調継続の一方で、モノトーンの色づかいがファッションに進出してきた。
80年のモノトーンは、折からのテクノブームを反映したかのような、人工的な白黒の市松模様や縞模様などのハイテック調主流であった。
82年には、ビギ、コムデギャルソン、ワイズなど東京コレクションのブームが起こり、以後のDCブランドファッション旋風の走りとなった。その色づかいは、ハイタッチな黒を中心としたモノトーンであり、その服を身にまとった一団に対し、カラス族なる名称が生まれた。
以後モノトーンの色づかいとDCファッションは、85年頃をピークに、日本をファッションシーンを席巻した。
このDC旋風により、メンズファッションへの関心も急速に高まり、ヤング男性がDCブランドのバーゲンに早朝から行列を作るさまは、一般紙やTVニュースでも取り上げられ話題となった。
DCブランドを中心に進出したモノトーンづかいは、ファッションにとどまらず、インテリアまでに波及。83年頃話題となったカフェバーやDCブランドのブティック内装に始まり、ホームインテリアにまでモノトーンの色づかいが進出。ついに黒の冷蔵庫や白黒づかいの家電商品が登場するに至った。
このように、80年代を席巻したモノトーンだが、成熟化した消費社会にあって、感性の洗練された生活者が、都会感覚を求めた結果の色づかいであったといえよう。

モノトーン・80〜

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