言葉の大切さを子どもに伝えるのは大人の役割|トンボのつぶやき 46
日本は古くから「言霊の幸わう(さきわう)国」と言われてきました。
「磯城島(しきしま)の 大和の国は 言霊の 助くる国ぞ ま幸(さき)くありこそ」
これは万葉集の中にある柿本人麻呂の歌です。
「大和の国は言霊が助ける国。どうぞご無事でありますように。」という意味だそうです。桜井市観光情報サイト
日本は昔から言葉に霊力が宿っているという「言霊信仰」をもっていたのですね。
美しい言葉は、美しいことをもたらし、逆に醜い言葉は醜いことをもたらす。
こうした言葉に力があるという考え方は、今でも私たちのなかに生き続けているものですよね。
子どもたちが「うざい」と言ったとき、その言葉を一番最初に聞き、一番影響を受けるのは、実はその子自身。
人に向かって言ったつもりでも、自分自身に一番大きな影響を与えてしまうのです。
そして、その影響はもちろん外側にも広がっていってしまいます。
これが教室の中だとすると、一人の子どもの一つの言葉は、水面に石を落としたときの波紋のように教室の隅々まで、クラス全員の心の隅々まで広がっていくのです。
だからこそ、子どもたちには正しい言葉、美しい言葉、優しい言葉を使ってほしいのです。