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外国人介護人材教育の課題

【介護クラスの担い手】

9月からスタートした新しい取り組み、〝介護クラス教師育成プログラム〟。2か月間のカリキュラムを修了し、受講生たちが先日受験をしました。

技能評価試験&介護日本語評価試験共に合格とのことで、安心しました。彼らの所属先は皆同じで、そこの学校で、来年1月から特定技能介護クラスを受け持つようです。

今年はコロナで予定が狂ってしまいましたが、来年からは続々と外国人介護士が日本の介護現場に入ってきそうですね。

来年から本格的にスタートする特定技能制度を俯瞰してみてみた時に、教師として一人一人の生徒を育てていくことも大切ですが、生徒を指導する教員を育てることも大切だなと感じています。

今回の受講生はみな日本に留学、ないし技能実習生として働いた経験があります。なので、日本語は上手ですし、オンライン講義でも時間通りに全員集まりましたし、とてもやりやすかったです。

今後の送り出し国での介護クラス教師は、彼らのように日本帰りの外国人が担っていくことになりそうです。

【オンライン教育の課題】

さて、今回の受講生たちとは、オンラインでは顔を会わせてきましたが、実際に会うのは先日が初めてでした。

会ってみて、〝さすがだな~〟と感心したのは、誰も太っていなかったことです。彼らが所属する学校の方針なのか、日本で学んできた経験なのか、または教師としての意識なのか、理由は分かりませんが、介護クラス担う先生として体形を維持しているのは大切なことです。

実は、通常の介護クラスの生徒さん達と受験会場で初めて出会う時は逆の驚きがあります。〝みんな、太ってるな。。。〟と。上半身しか見えないオンラインでは、生徒さん達の体調管理がどの程度できているのかが分かりません。この点はオンラインの課題かもしれません。

もともと炭水化物が多く、脂っこいものを好む食生活、ロックダウンによる運動不足と勉強のストレスなど、太ってしまう要素は多分にありますし、理解できます。私も昔は太っていましたから。

しかしながら、これから介護現場で働く〝ヘルスケアワーカー(医療従事者)〟が自らの健康管理もできていないようだと問題だなと感じています。

【一歩一歩の積み重ね】

送り出し国での教育をトータルで考えると、もちろん日本語教育が一番大切ですが、それ以外にも、介護の理念教育、ヘルスケア(健康管理)、異文化理解力(送り出し国の文化と日本の文化の違いの理解)など、教えたい内容は多岐にわたります。

ただし、教育の視点だけではなく、ビジネスの視点からも考えて、コストと時間をどう配分するか、また、関係者からの納得を得るにはどうしたらよいか、など、横断的に仕組みをデザインしていく必要があります。

全てを一気に行おうとすると、途方に暮れて何も進めませんが、出来ることから一歩一歩取り組んでいきます。とはいえ、コロナ前に比べたら、オンライン教育の可能性が一気に広がり、送り出し国の教育体制はものすごく前進したと実感しています。

今年もあと2か月間。私の2021年は準備の年ですので、しっかりと準備を整えていきたいと思います。

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