
地上の重力を無効にする方法

これまで宇宙と地上の重力は違うこと、地上の重力はシューマン共振による電磁質量の発生であること、気体には重力が働かないことなどを説明してきました。また、古代には重力をコントロールしていたのではないかという疑問があります。1000トンの巨石が切り出され、建物の土台などに使われています。破壊されているものの2000トン以上あったのではないかと推測される石像も存在します。中国では作業の途中で放棄された1万2千トンもの巨石が遺っています。日本にも益田の船石のように600トンの巨石が存在します。これらの巨石は明らかに運搬された形跡があるか、運び出すつもりで切り出されています。いったいどのようにして持ち上げ、運んだのかを説明していきます。
還元主義による重力理解
本題に入る前に少し現状の物理学の問題に触れておきます。現在の物理学では、重力は質量から発生するもので、相対性理論では空間の曲がりとして説明されています。では、どうやれば重力を制御できるかと言えば、大量の物質を集めるか、空間を曲げるしかありません。明らかに重力が認められるほどの質量は、月くらいの量の岩石を持ってくる必要があります。地球上なら頭のすぐ上に月を置くと体重の六分の1程度が軽くなるはずです。ところが空間を曲げる方法はありません。相対性理論ではローレンツ変換により空間が曲がると示されますが、数式をどんなにいじっても、リアルな重力を操作することは不可能です。同じことは「場」にも言えます。少し物理学を勉強した人は重力を場で考えますが、場はどんなに頑張っても、制御できません。
質量が重力を生むことを示したのが18世紀末に行われたキャベンディッシュの実験ですが、この実験に使われた鉛は反磁性体で、近づけると互いに作用して動きます。電磁気力は重力の10^36倍も強いので、ねじり天秤で重力を計測することは原理的に不可能です。物質は磁性体か反磁性体かのどちらかだからです。むしろ、重力は質量が発生するのではないと考えたほうが合理的です。
また、最近の物理理論では、質量はヒッグス粒子が与えるもの、重力はまだ発見されていない重力子―グラビトンが与えるとされます。しかし、ヒッグス粒子もグラビトンも制御できる対象ではありません。量子力学から派生した素粒子物理により、予想されているだけです。その元になった量子力学にしても、間違った論理が使われていることは、「科学史から見た量子力学の間違い」で説明した通りです。最近はやりの量子重力は間違いの上に間違いを乗せているので、やるだけ無駄でしょう。
科学とはデカルトが主張したように機械的世界観で自然を物に還元する理論であるはずです。物と物の相互作用で説明することで、はじめて自然現象をコントロールできます。重力もまた同じです。
重力の具体的な仕組み
万有引力が間違いであること、地上の重力がシューマン共振による電磁質量の発生であることを「電気的地球科学への招待③ー複雑な重力」で説明しました。宇宙の重力はプラスとマイナスが入り混じったプラズマによる電気引力・反発力です。いっぽうの地上の重力をマントル上部に溜まった電子が自転により発生させるシューマン共振と電磁質量の発生の2つに還元したのです。
重力が具体的に働く仕組みは、電子分極です。シューマン共振は電界のパルスです。7.83ヘルツ付近の電磁波は、物体の奥深くに浸透する性質があります。これは遮蔽できない重力と同じ性質です。電界のパルスが原子にあたると中心にある原子核が少しだけずれます。これが電子分極です。ずれた原子は原子核に合わせて軌道電子を動かそうとする力が発生します。これが重力による力の発生です。

個体の場合は、原子同士が結びついているため、全体の原子に重力が作用します。しかし、気体には重力が働かないのです。
大気中の気体分子は音速を超える速度で動き回っています。シューマン共振による電子分極が起きて、引っ張られる前に分子は別の方角に向いてしまいます。1個1個の分子がランダムに動き回るため、電子分極は揃わず、重力は働かないわけです。液体の場合も分子は動き回りますが、周囲の分子との間にファンデルワールス力が働くため、動き回る速度が遅いので、重力が作用することになります。
また、円板を回転させたときに歳差運動が現れますが、これは回転する原子に作用する重力がわずかに時間を要するために、作用する方向がずれることによるものです。

電子分極を妨げればよい
すると地上の重力を無効にするには、電子分極を妨害すればよいことになります。電子分極はシューマン共振によるものなので、7.83Hz~数十Hz程度の電磁波が原因です。この電磁波による電子分極を同程度の高周波により妨害すればよいはずです。
ところで重力の電子分極を妨げるだいたいの周波数はわかりましたが、電圧はどの程度必要でしょうか?地表と電離層の間には約30万ボルトの電位差があります。少なくとも30万ボルトの高周波電源が必要だと推測できます。この電圧を作り出すのは非常に困難です。静電気レベルの電流なら、摩擦で作ることが可能ですが、非常に小さな電流しか得ることができません。コイルを使っても絶縁が難しいので、昇圧する過程で放電してしまいます。シューマン共振はマントル上部にある大量の電子によるものです。これを送信機で実現するには大電流が必要で、とても製作することができない規模になります。
古代の巨石に残されたノブ
そこで思いつくのは、世界中にある巨石に刻まれた突起―ノブです。世界各地に残されている巨石には、横に突起がついている場合が多く見られます。この突起ーknobが何のためにあるのか?大きな謎になっています。
knobはロープをひっかけて持ち上げるためには、でっぱりが少なすぎます。一説にはピラミッドなどに使われている石は自然石ではなく、ジオコンクリートという現代のコンクリートのように細かな石材を固めたもので、knobは流し込んだ時の跡だと言われています。しかし、流し込んだのであれば、石の上にあるはずですが、ほとんどは真ん中より下についています。

また、古代の石造建築に使われている岩石は誘電体です。ピラミッドに使われている石灰岩は比誘電率が5、石像に多く使われている花崗岩は9程度、砂岩は含まれる石英、長石などの割合もあるが、おおむね5程度です。岩石のほとんどは誘電体なのです。
誘電体には3つの電気的性質があります。
圧電効果→圧力をかけると電圧が発生する
逆圧電効果→電圧をかけると変形する
昇圧効果→電圧をかけると垂直方向に高い電圧が発生する
2は地震の原因であることを「電気的地球科学への招待⑤ー地震は放電 」で示しました。今回必要な性質は3の昇圧効果です。

じつは誘電体を使った昇圧トランスがすでに実用化されています。誘電体の昇圧効果は理論だけでなく実用的な性質です。また、加えた電圧に対して垂直に高電圧が発生するのは、巨石に残るノブが電極として使われたことを示唆します。昇圧効果は結晶レベルで起きるため、岩石全体に高電圧がかかることも重要な要素です。

図のように石の横に電圧をかけるための電極をつけて、高周波電流を流せばいいわけです。具体的な周波数、電圧は実際にやって調べることが必要です。
電子分極を妨げることで、重力の作用を排除できれば、あとは質量だけです。1000トンの質量でも、重力による下向きの力がなければ、リニアモーターカーのように摩擦を低減して、重量物を移動させることが出来るわけです。
古代の巨石には直線的にカットした痕跡も見つかっています。ロンユウ洞窟には近代的鉱山と同じような機械的掘削の跡も残っています。おそらく数万年前の文明は現在と同じか、さらに高度な技術を持っていたと考えられます。そこでは、万有引力や相対性理論にとらわれない科学が存在していて、重力がコントロールできていたのだと考えられます。
電子分極を利用した重力無効を実験したい方は、ご連絡いただければ、ここに書いていない詳細をご説明します。自分でも実験したいのはやまやまですが、けっこうな費用がかかりそうで手が出ない状態です。
タイトル画像は中国南京明文化村・陽山碑材にある1万2千トンの巨石