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修道女ブリジディネスの創作スイーツ

イタリア中央部トスカナ地方の丘陵地帯モンタルバーノMontalbanoの聖ビルギッタ修道院の修道女ブリジディネスが、16世紀に聖体(ホスティア)の形をしたドルチェ(スイーツ)、薄いお煎餅のようなクッキー、ブリギディーニを修道女たちに作った。

トスカナ地方の教会の縁日の屋台には必ずブリギディーニが

16世紀からトスカナ地方に伝わる丸くて薄い煎餅風のクッキーをベースに、1910年トスカナ地方ピストイア郊外のランポレッキオLamporecchio村の菓子職人が小麦粉、卵、砂糖、アニスだけで作った菓子、ブルギディーニを行商し始めた。

ピストイアの聖バルトロメオ教会の前でブリギディーニを売る女性
トスカナ地方の祭りの縁日にはブリギディーニは欠かせない

ブリギディーニは、トスカナ地方の祭り、見本市、大遊園地などで欠くことができない祭りのお菓子。屋台で、その場で作られて売られる。パリっとした食感は、甘いポテトチップのようだ。地方の銘菓としてD.O.C.(原産地統制呼称)にも登録されている。

D.O.C。にも登録されている

聖人録

聖ビルギッダ Santa Brigida di Svezia

ビルギッタBirgitta(北欧のスオミ語)は、スェーデン南部ウップランド地方の統治者ビルゲル・ペッションの娘として生まれた。1316年、13歳の時に、ビルギッタはネルケ領主のウルフ・グドマルションと結婚し、子供を八人もうけた。四女が後に列聖されたスエーデンの聖カテリーナである。ビルギッタの気高く慈愛にあふれた、その篤い信仰心は夫も動かした。夫と共に1341年からスエーデンからスペイン北西部にサンチャゴ・デコンポステーラ(SCQ)へ巡礼をした。直線距離にして約3000キロメートル、現代社会でも気の遠くなるような距離を2年間かけて巡礼した。
SCQへに巡礼から郷里に戻って間もなく夫が亡くなり、1346年にビルギッタはスエーデン南部ヴァズテナVadstenaに修道院を設立した。1350年の聖年の前年、1349年にローマへ向けてスウェーデンを後にした。当時のローマは教皇も不在で荒廃した社会だった。
ファルネーゼ広場に面した家で何人かの信者と共同生活を送り、売春婦の更生に努め、ローマに来る巡礼者や学生を支援した。
当時、教皇がいたアヴィニヨンに赴き、ローマに戻ることを促し、聖地エルサレムまで巡礼し、ローマで1373年帰天した。
1391年、教皇ボニファティウス9世により列聖。シエナの聖カテリーナ、聖エーディト・シュタインと共にヨーロッパの守護聖人。

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