04倫理学

小林一郎 倫理学 1996 奥羽大学 記録尾坂淳一
教科書/小林一郎・茂泉昭男 西洋倫理思想史 朝日出版
参考文献/新訂倫理 東京書籍
(倫理学 古代、中世、近代、現代)

print「エピクテートスの言葉」出典不明
常に哲学者であることをもって満足せよ。もし誰かに哲学者と思われたいなら先ず自分にそう思わせよ。それで充分である。

(古代1)前ソクラテス期
「自然哲学の伝統」
aタレス 超現実的な存在から離れ事物を理論的(ロゴス)に説明、観想(テオーリア)
原理(アルケー)天のもの、「アルケーは水である」
bミレトス学派 アナクシメネスやアナクシマントロス(タレスの弟子)
cピュタゴラス学派 魂(プシュケー)、輪廻転生から抜け出る事が救い
浄め(カタルシス)、音楽や数学は実用的な考えから抜け出せる(テオーリア)
宇宙=秩序(コスモス)
dパルメニデス「ある/見える/ない」「あるように見えるものは実はない」ソクラテスに影響
eデモクリトス

「市民生活の伝統」
ポリス 自分で生き方を決める生活、政治参加、行動規範(ノモス)を自分達で決め守ることが自由
aヘロドトス「歴史」ペルシア戦争
アジア側敗退 勝っても負けても自分の生活は同じ自律的自由(強い者が弱い者を支配)/ヨーロッパ側勝利 逃げることは自由を失うこと
→スパルタに代わりアテナイが台頭、デモクラシア、デロス同盟、直接民主制、軍を私物化→帝国化
bツキュディディス「戦史」ペロポネソス戦争
アテナイが降伏→金持ちが戦争用に税金を取られ、貧乏は参加すると手当が出た
ノモスの正義、政権は自分の利益を優先した→アテナイの崩壊→デーマゴーゴスの出現

「ソフィストの思想」
AD5C~4Cにアレテー(徳、卓越、goodmess)を教授した人々 プロタゴラス、ゴルギアス、弁論術、
貴族制政治 貴族がアリストスを持っていると信じられていた、貴族の人間的卓越性(カロガトス)、血統
↓民主化
ソフィスト 人間を教育し民衆にもアレテーを与えた
↓政治参加
弁論術

「ソフィストの共通点、態度」
認識、価値、規範に基準はない
人間尺度論 一人一人の判断が尺度(酒がうまいのではなくのんだ人がうまいと感じる)
現象は実在する(正しい判断と誤った判断の区別がない→プロタゴラス「よい判断はある」「世間に共通の価値観(ドクサ)」)
ステファントス16Cフランス「ソフィストは市民のアレテーを民衆のドクサにあてはめている」プラトンの本493A~B
フィジス(本当の正義)とノモス(社会により変化)の対置

(古代2)ソクラテス
アリストファレス「雲」ソフィスト
クセノフォン「思い出」軍人、歴史家
プラトン「対話篇」哲学者
ソクラテス
BC409~339
父石工、母不明、たいへんな醜男、三人の子供、妻クサンチッペ名家出身悪妻
目的論的(ピュタゴラス学派の影響)

神託「ソクラテスより偉い人はいない」
「なぜ私が賢いのか?」
政治家(共通のドクサ)
詩人(共通のドクサ、ソクラテスのドクサ)
職人(ソクラテスのドクサ)
「知らないということを知らない」無知の知、無知を自覚させる問答、愛知、
「魂プシュケーpsycheが善くある」自分自身、自分の付属物
善いもの=徳、卓越性、有能性
「知エピシメーテーepisteme」知を持つことは本当の善を知るということ
「幸福アガトンagaton」共通の価値観 
A A` A``→選択→究極目的=普遍性=人間の生き方を決定する原理
不幸を知らない=幸福を知らない
幸福を知っている=勇気、節制
悪徳は不本意、悪を悪と知っていてやったほうが知らないでやったほうよりよい

キュレネ派 アリスティッポス 快楽(agaton)
キュニコス派 アンティステネス 自足 自分の付属物と自分との決別
ディオグネス

(古代3)プラトン
36篇の対話篇(初期ソクラテス的対話篇、中期国家、後期ノモイ法律書)
13篇の書簡
名家出身、政治家を目指す、アカデメイアをつくる、ディオニシオス二世を教育、80歳没
イデア論(魂の目でみる原型)
二世界説(イデア=原型、永遠不変、完全なもの、理想 個物=模造、生成消滅、不完全なもの、イデアから授かり憧れるエロス)
想起説 レテの泉の水を飲んだ時イデアを忘れたがどこか美のイデアが残った、ヒュレーにエイドスをつける(字を書くための木+本を読むためのスチール=机 職人には机のイデアがある)
形相(本質存在~である、現実存在~がある)製作物に対する理論(火をつけられるライターと火をつけられないがあるライター)

(古代4)アリストテレス
プラトンの弟子
イデア論批判
第一哲学(超自然学)、形而上学(神学、存在論)
身体と魂の別離=死
洞窟の比喩(火に照されたイデアの影を見ている状態)
(ヒクラポンのイデア論批判mrA is a man.mrB is a not mrA.so mrB is a not a man.)
哲人政治 アガトンのエピシメーテーをもった人が政治を行うべきだ
魂=理性/気概/欲望それぞれが領分を守る
魂がよくある=哲学者/軍人/生産者=哲人国家、正しいドクサ
父は宮廷侍医、アカデメイア入学、プラトン没後レボス島へ、アレキサンダー大王を教育
プラトン個物=エイドス+ヒュレー

個物=目的因、形相因=エイドス、質料因=ヒュレー、運動因、「四原因論」

「どんぐり」→可能態デュナミス→運動キナシス→「樫」目的テロス

現実態エネルゲイア=完成態エンテレケイア
「青銅」の「エルメス」像
=青銅→ヒュレー(原子)→エイドス
=エルメス→エイドス(風景)→ヒュレー「エイドスとヒュレーは相対的」

「世界」純粋形相/不動の動者、人間/究極目的、個物/神、第一資料/最高善

「人間論」プシュケー(魂)デュナミス的に生をもつ自然物(身体)のエンテレケイア
植物→摂食、生殖
動物→摂食、生殖+欲望
人間→摂食、生殖、欲望+理性(考量=欲望を選択する)
受動的理性 ヒュレーを伴う理性
能動的理性 ヒュレーを伴わない理性=テオーリア(観想)実用的目標を伴わない

純粋形相→究極目的 不動の動者→人間的本性←人間 個物←第一資料

人間的本性→幸福(主観=快楽、客観=アレテー 道徳的徳、知的徳)に即した活動→中庸メソテース(少な過ぎても多過ぎてもだめ、調和中項)
中間 算術的中間、幾何学的中間
正義 一般的正義、特殊的正義

(古代5)ヘレニズム
政治的自主独立がなくなる→市民は私人→安心立命が幸福
aストア学派=古ストア学派、中期ストア学派、帝政期ストア学派
創立者(キュプロスの)ゼノン
→中期(通俗化)パナイティオス
→帝政期エピクテートス、マルクス・アウレリウス
思想 合目的性 宇宙は理性的原理(テオス 神=ロゴス 現実化)によって支配されている
人間のフィジス 彼岸的、ロゴスに従って生きる、パトス(情念)から自由であること=アパテイア(不動心)、アタラクシア(心の平静)=ソフォス(賢者)
アレテー=唯一の善、一般の善はどうでもよいもの
コスモポリス ロゴス(自然法)に従うものは全て市民である

bエピクロス学派
創立者エピクロス 原子論(アトミズム)を学ぶ
エピクロスの庭園でアタラクシアの生活「隠れて生きよ」
身体と精神の均衡→アガトン←ドクサ 自然的必要な欲望/自然的不必要な欲望/不自然的不自然な欲望
懐疑学派 懐疑=スケプシス相反する二つの事物の中間にとまること 判断中止
創立者ヒュロン プラーマタ(事物)は善悪無記、プラーマタは現象→アタラクシア

(中世1)原始キリスト教の世界観
aイデアとしての人間=努力と教養パイデイア
個物としての人間=「意志」常にアガトンを目指している、間違いを犯すのは理性がないため 
b「悪」意志のため人間だけでは悪から脱せない(ギリシア人はパイデイアによって悪にならずにすむとした)=神に対する反逆「原罪」
c「途上にある存在」人間は神によって生きている→神への絶対服従「善」→義とされた者
d永遠の世界 ロゴス/現世 苦しみなど=未来を開示しない、苦しみを受け止める

(中世2)教父
「アウグスチヌス」
神の国=イデア界 永久法
地上の国=個物界 人定法、自然法
教会=礼典、司祭、教会の自立制
パガニズム=キリスト教徒以外の異教徒
カルタゴで修辞学を学ぶ、マニ教(善悪二元論)の信者に、新プラトン主義を知りキリスト教になる、修道院へ入り洗礼を受ける、ヒッポにて司祭司教を務める

時代背景 アリストテレス「神の国(神国論)」、異教徒が古代の神々を捨てたとキリスト教を攻撃、ローマ帝国没落、宇宙的理性(ロモス)の出現
アリストテレス 悪を善に変える、悪は偽造物から出来ているもの、善は神が造った完全なリアリティー、この世の神化が完成、イエスは神にして人間(可視体)「神の国」

(中世3)中世スコラ学
aトマス・アクイナス 帝権下、スコラ哲学=中世的教会的正統哲学(西洋社会ではキリスト教の信仰を持ち共通の価値意識もキリスト教が持つため共通という社会意識がある)
bボエティウス アリストテレスをラテン語に訳す
cマホメット(12~13Cアラビアの思想家) 西欧社会へ侵入

「スコラ哲学 」カロリーナ、ルネッサンス、13~14Cスコラ哲学の完成、神学、アリストテレス哲学を再編成
aトマス
信仰(神学)=神の国(超自然的温寵の世界=超自然的世界の優位性)
理性(哲学)=地上の世界(自然的現世的世界)
理性と衝動は対立しない 合理性=合目的性
→トミズム
「三位一体説 神、神の子、精霊 キリストは神であり同時に人の体を持つ
b自然法lex naturalis 永久法=摂理、自然法=理性、人定法=自然法に基づく人間の意志
抵抗権 王がいくら法律をつくっても自然に逆らったものであれば守らなくともよい
cカタリ派 12~13C修道院運動南フランス~イタリア
ノミナリズム(唯名論) 教会から批判された
オッカム トマス批判
マシリウス 教会/超自然 対 世俗的国家/自然
普遍論争 普遍と個物→スコラ哲学の崩壊、イギリス経験論に影響

(近代1)近代的世界観の成立過程
自然観 客観的に数量で表せるもの←自然法の意味の変化
自然法→自然法則=自然界における法則、自然法=人間の意志とは無関係な正義の理法 =ストア学派的

「中世」
自分と社会秩序は一体 靴屋に生まれたら靴屋になる
自然と社会は神の被造物で同じ物

「近代」
社会は人為的「社会契約論」
自然法 合理性と合目的性の分離
永久法=神
自然法=法王
人定法=世俗的君主(ノミナリストによる切り離し形式平等の原則)

(近代2)神秘主義
ニコラウス・スザーヌス 自然対道徳、宗教改革(義認に対する業の無価値、信仰による救い、恩寵予定)
レックスナトラリス 自然法則に規則性は含まれる=自然法則と自然法の分離

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐前期

(近代3)初期の近代国家論
「古代~中世」レックスナトラリス
永久法
自然法 合理性 ラチオ
人定法 現世的国家 合目的性 インクリナチオ

「近代」現世的主権(絶対主義)、社会契約論(ホッブス)
aマキアベリ 王権神授説 「君主論」
bホッブス 人間は人間の法則に従って生きている
=生活の助長=欲求=善
=生活の阻止=嫌悪=悪=(自己保存)
人間と動物を分けるのは目的ではなく手段(力)である→衝突や競争=力への意志
ルター 宗教改革「統治する国家」ラチオとインクリナチオの一致、実定法(世俗国家の決定する法)
cカルビン 
法の実定法としての理解 自然法ではなく人間の意志でつくった人定法「法」=法(利己心を抑える)と道徳法(個人の範囲で何をやってもよい)
自然権の自覚 生まれながらに持つ権利ナチュラルライツ 自己防衛権、平等権、所有権
dルター(絶対主義)カルビン(人権)=現世は悪である
対立ジャン・ボーダン(世俗的主権国家)
主権と人権
eアルトジウス 主権は人権を守るため
ホッブス 主権は人権を集約するため
fブルーソ 個人が主権を持つ

(近代4)社会契約論
自然状態における個人=等質(理性)=量的人間像(多数決)
社会状態における個人=異質(身分、階級)
+自己保存の権利
=契約
国家は個人に形成される、統一的一元的になる
aホッブス 自由権を他人に譲り渡す=万人の万人に対する争いが終わる=国家 リバイアサン(怪物)強大な権力が集まる
bロック 自然状態の人権→体系化「市民社会」保護←政府
cルソー 「自然に帰れ」自然状態(一般意志)を具体化→国家

(近代5)資本主義的価値観への転換
財産、富 ギリシア人にとって幸福になるための手段
取財術 自然的農業、酪農、非自然的高利貸し
aマクス・ウェバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」(ルター、カルビン職業に従事し禁欲する、富は神の召令)→利益目的の利益追求、自己目的化
bロック「政府論」私有財産の正当化「腐るほどの財産は不要」←貨幣の導入 腐らない無限の財産 賃労働の発生

アリストテレス「正義」
配分的正義(比例的中間) 平より課長の給料が高い
整正的正義(絶対的中間) 法の前での平等

立憲制 徳のある人が政治を行う
↑批判
ホッブス
人は質的に同じである
交換の正義(市場により自動的に決まる)

アダム・スミス「国富論」自愛心、利己心に訴える交換の正義→分業

(近代6)市民社会の人間像
自己保存、欲望の充足→感性的存在

労働 人間の必要に応じたもの 自然権
↓客体化
財産=勤勉の結果 経済内的の労働の倫理
神=人間に手と材料を与えた
現世=人間の自律性
自由=自己完結的自由(自己規制、苦痛の排除、財産の範囲)
最大の自由→最大の財産 徳目→賢明さでしかない

(近代哲学1)自然は数式で表せる
レオナルド・ダ・ビンチ→ガリレオ→デカルト
生得観念 生まれつき備わっている考え

(近代哲学2)普遍学の構想
全ての学問を数学で統一し方法的システムを確立する
全てを量的にみて量的関係を示す
→形而上学

(近代哲学3)方法的懐疑
精神が人間の実体である 唯心論 ソクラテスが日焼けして真っ黒しかしソクラテスはソクラテスだ
一切を否定 方法的懐疑
「我思うゆえに我あり」身体を必要としない精神としての私
私の認識するものだけが存在するもの「明証」
「神」生得観念、外来観念、行為観念 =神の観念の写し、神は自分に似せて人をつくった=神の存在と誠実性
「物」味などの性質はそのものが持っているのではなく我々が認知するものである=物は延長、広がり

(近代哲学4)心身問題
人間=物体+精神(因果に縛られない)
↓支配
自然=物体 身体という物体を使って他の物体(自然)にはたらきかける
心→松果腺でつながっている?→体

(近代哲学5)デカルト
主観と客観の成立
存在=理性的認識(直感)の対象
世界=存在者の全体
理性=形而上学的原理(アルキメデスの点) 神にとって代わった
認識主観(人間)=基体(神の支えなしの自立)→客観

(近代哲学6)カント
a理性→(神を媒介しない)合理的構造の世界→証明
因果律→普通妥当性に過ぎない、経験以外にもあてはまる
経験的認識

第一批判(純粋理性批判)
第二批判
第三批判
経験的認識=個別性、偶然性 彼女はやさしい
先天的認識=普通性、必然性
「先天的総合判断はいかにして可能か」
判断
=分析判断 述語は主語に含まれる(彼女は女だ)
=総合判断 述語が主語に含まれない(物体は重さ  をもつ)
=分析判断が先天的認識 否定しようがない、広がりがない+学問的総合判断=先天的総合判断の必要
7+5(総合判断)=12(必然性)

bコペルニクス的転回(天動説から地動説)
素朴実在論(模写論) 認識内容(認識内)=認識対象(認識外)→認識は対象に依存している
↓転回
対象は認識に依存している=現象は認識主観(超越論的主観)
物→先天的形式(時間、空間、カテゴリー)→現象

c認識能力
感性(直感能力 経験的直感、純粋的直感)
悟性(思惟能力 経験的思惟、純粋的思惟)
理性(思弁能力)
物→触発
‐→感覚(経験的直感) →経験的認識
‐→統一(経験的思惟)
‐→認識
↓純粋的直感、純粋的思惟、純粋的認識
先天的認識
純粋直感=時間、空間=経験直感を受け入れる形式
純粋思惟=カテゴリー(質、量、関係、様相)
関係→因果関係、因果律(物と物の間にあるのでは なく人が物を認識するために使う形式)
=統一する形式

「矛盾」アンチロミー(二律背反)第一~第四
第三アンチロミー
英和界(超感性界)=定立
感性界(現象界)=反定立
第二アンチロミー
道徳=常識に含まれる原理
「よいgood」才能、性質の価値(善さ)
詐欺師 才能、性質そのものの中に善さはない→+α善い意志
「善い意志の構造 」
義務=1単に義務に適っている行動
‐‐=2義務から行っている行動
↓オイルショックの場合
1利のため値をあげる(傾向性インクリナチオ)
2信用のためあげない(義務)
→格律の違い(行動の主観的原理、道徳的価値)

意志(実践理性)
‐経験(実質)的原理 金、名誉、
‐先天(形式)的原理 義務、正義、
→よい意志 先天的原理を根拠にする意志 定言命法
‐先天性→形式性→普通妥当性
‐仮言命法~するなら~すべし(普通性なし)→定言命法 格律が普通法則になることをその格律によって汝が意欲しうるそのような格律に従ってのみ行為せよ
定言命法
第一の変換(導出法式)普通性
苦しいから自殺する=快楽
↓矛盾
楽しいから生きる=義務
第二の変換 自己目的性
主観的目的 動機
客観的目的 行動理由=目的それ自体=内在的価値
目的ー手段ー目的=因果関係
第三の変換 自立の原理

d「目的の国」
国=目的および手段として結び付いている体系
法=理性に従って定立
国民=いちメンバーであり元首

e道徳 先天的総合判断
意志=自然因果律に縛られない、自然必然性なし、意志の自由→道徳の存在根拠=意志の自由の認識根拠
=自由はある
物自体ー英知界ー自由あり
現象 ー感性界ー因果律=自由なし

f自由
因果性
内の原因(自分)→結果 自律ー自由
外の原因(他者)→自然必然性ー他律
自由な意志=道徳法則に従う意志
人間=理性的存在者 理性=自発性、感性=受容性
道徳に従うのはなぜ束縛と感じるのか
‐‐‐理性 好む
人間<  
‐‐‐感性 「~すべし」
‐英知 本来的意志
‐感性 触発された意志→統一「~すべし」ought

(近代哲学7)へーゲル
一元論(ドイツ観念論 )二元論の克服
二元論は二つの原理で説明 人間=理性、感性、世界=物自体、現象、
カント「理性」→ヘーゲル「精神」
人間=「精神的存在」
「自覚」←外なるもの(他者)作品をつくって自分の存在を知る「他者のなかで自分自身を知る」→自由

(現代1)
理性的認識=真なる存在 客観的存在、合理的構造、
→数学 自然=y=1/2gt2乗 ユーグリッド幾何学

理性に対する疑問
「精神の危機」ベーリー 哲学
「西欧の没落」スペングラー 哲学
「非ユーグリッド幾何学の証明」アインシュタイン 数学
「ニュートン物理学」キュリー夫人
原子の崩壊
光→粒子、波動、=実験装置に依存
「感覚心理学」刺激A2→反応a2 数量化(ゲルハルト心理学の実験)
旗G1、G2のうちG2へ行くよう鶏を訓練
G2、G3(G2より色が濃い)を用意するとG3へ行った
=感覚心理学だとG2へ行かなければならない
G1<G2<G3色の濃さ
=ひとつのまとまった意味を持つ統一全体
レーベンの世界「時間を長く感じる」対「時間は等しく進む」

(現代2)現象学
パスカル 人間は無と全体の中間者である 動性
恐怖=状態性
‐‐=感覚
時間=等速度
‐‐=リアルな時間→人間の感心=(存在しない)未来への感心
倦怠=不安定=自然 動性が人間の本性
→慰戯 技巧 一匹の兎を貰って喜ばない金持ちが兎を追う狩りに夢中になる
=自己逃避 ライフからの逃避
「関心」 未来=倦怠 世間=慰戯
「慰戯」→想像 裁判官はガウンを着ひとと違う事を示す→虚偽で真理を覆い隠す=誤謬
「想像、習慣=ライフ」←問い パンセ(意識、思惟)→ライフを根底から揺るがす最も激しい運動「彼は考える葦である」
「人間」問われるべき存在 熟知、自明、→慰戯→安定 ライフは不安定→哲学の否定(不定から生まれた答えは自ら崩壊していく)→絶え間ないパンセ(カントやヘーゲルの答えについて考えて別の答えを出すのが哲学)
「パンセ」思惟、不安、
死 ライフの終焉、絶対性
→ライフでの問われるべきがはっきりする時
→「この時にいる理由が全くない」
→ライフの相対化、ライフの可能化、
死への不定=ライフでの存在理由のなさがはっきりしてしまう事に対する不安
信仰=神のライフ
ライフ=身体 一次元/精神 二次元/愛 三次元
ジャンプ=悩み抜くこと

(現代3)実存主義
aニーチェ「例外者」
bキルケゴール「現代の批判」大衆(社会)だれでもあってだれでもない 水平化、主体性の欠如、規格化、
→非日常的立場からアレテイア(真理)を見出だす(狂人死刑囚)
cサルトル
本質存在 イメージ ~である→現実存在 物 ~がある
必然的に無神論
dハイデガー
現存在、世界内存在→
被投性(理由もなしに投げ込まれている)、投企(生き方を決める)、「人間以外のもの」
+自己超越「人間」

日常人
平均人×
「死の意識」
死=命を終える、人間のみ死ぬ(未来の死を認識できる)、
死=存在→無 全ての可能性が終る
道具 火の点かないライター
=本質存在× 現実存在〇 火が点くことが重要
→本質存在重要→交換可能
→人間→交換不可能
道具に囲まれた生活のため人間をも道具視してしまう
「ダス・マン」
大衆 他人の目を気にして生きている
↓他人のリードで生きる
ダス・マンの支配下

自分で自分を理解する必要 死の直視 存在の確認
「死の可能性」
1代理不可能性 自分で引き受ける
2孤独性 死ぬのは自分自身
3急迫性 誰でも何時でも持っている
4確実性 必ずくるが何時かはわからない
「死の直視」
死の一般化「考えても仕方ない」

死の代理可能、交換可能、かけがえのない存在の認識からの逃避
「無常」認識

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐後期