野球「基本ができてない!」と言われた方へ
野球部や少年野球の指導を受けるなかで、「基本ができてない」と言われた(もしくは言った)ことがあるはずである。
その多くはかなり否定的であり、「なぜできないんだ。これくらいできて当然だろう。こんなのもできない選手は使えない。」のニュアンスがある(もしくはそのつもりがなくても選手がそう感じる)場合が99%である。
しかし、その基本が、
①誰の基本なのか?
②何の為の基本なのか?
③その基本はどのように応用するのか?
を分かった上で基本を唱える人は数少ないのではないだろうか。
解説
①基本は選手指導者1人1人によって違うが、大原則はみんな同じ
例えば、ゴロ捕球の動作や体の使い方は、それぞれの捕りやすさや筋力によって差が生まれる。これをもとに、「基本通りもっと腰を落とせ。」となる。だが、大原則を考えると、「ゴロ、すなわち落ちて転がってくる球を捕る!」ということで、全ての人が同じである。
②基本は各自が意識しておきたいこと
しかしながら、「腰を落とすことは」その人にとってはとても大切な基本なのである。その人は腰を落とすことを意識することで、ゴロ捕球の能力が向上したので、その意識を忘れないように「基本」として自分の中に落とし込んだという実績があるのだろう。
③大原則を守り、各自の基本ができる
このように、各自が練習を重ねていくことで、何を意識すれば上手くいくのかを考え、それを基本と呼んでいる。しかし、その基本を押しつけたり、自分には合わない他者の意識を基本として意識したりすることで、「基本通りに意識しているのになんでできないんだろう」「そもそも何が基本かわからないし、基本練習は面白くない」といった思考となり、技能の向上の妨げになるばかりか、指導者との価値観の違いなどによる精神的なストレスや意欲の低下につながりかねない。
次回以降、このように主に選手や指導者のつまづきに目を向け、希望を与える考え方を提供いたします。みなさまの可能性が広がりますように。
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