よそのゼミに潜り込む!:あっ、今日は自分用のメモです。
妻はゼミ生を18年くらいやっています。もちろん、本当のゼミ生ではないですよ。私のくどい話を聞き続けて18年ということです。そして、「そもそも人間に自由意思なんてあるのか?俺が答える0.35秒前に脳は決定している」という話しが本当にしつこいと思った時は、「沖縄でJimmyのジャーマンケーキが食べたいわ」と返してくるのです。
これが出たらね、ゼミは終了です。そして、「沖縄だったらブエノチキンも美味しいだはず」という返事をしないと、その後、一週間口をきいてもらえなくなるという地獄を味わうことになります。
さて、今回はゼミ生は置き去りにして、私が唯々、楽しく豊かな時間を過ごしただけの回です。自分がいつでもみなおして、楽しめるようにコンプしただけです。一緒に視聴しても良いですが、成績には反映されませんよ。今回よくわかったことは、私はビジネスビジネスしたことが苦手なんだということです。
テーマは、社会の未来を見つめなおす、です。
資本主義と民主主義の未来を考える
1.政治が経済に買収されている現在
2.技術と物語から読み解く
3.リベラルアーツの時代
4.定量的に測れない価値へのまなざし
5.本当の物語は文字にすらならない
文化(アート)的な価値の創造
1.(健康診断の数値のような)GDPが目標か、QOLが目標か
2.生活(家族・地域の営み)を他人任せにするのは果たして豊かなのか
3.家事や育児をGDPに変えることが本当に豊かなのか
4.消費ニーズを人工的に作り出すマーケティング
5.消費(コンサンプション)はゆっくり行われる破壊
6.定量性では測れない(普遍性に立ち返った)温かい物語の必要性
7.経済合理性以外の人生の組み立て方のオプションを持つ
何のための資本主義か、何のための民主主義か
1.資本によって政治が買収されている
2.モルモットのように物質的な富を追い求めていないか
3.GDPが伸びても庶民が豊かにならないフェーズの経済
組織を貫く新時代の槍
【過去のリーダー】
1.経路依存の組織人が出世した
2.リストラと効率化にたけたリーダーが活躍した
3.過去の基準でリーダーを選ぶことは今の戦いに負ける意思決定
【これからのリーダー】
1.見るだけで済まさず、試せるリーダーが必要
2.実行するまでの時間が短いこと
3.非常時には非常の人が必要
次世代にポジティブなイメージを残すための教育
1.対GDP費に見る日本の教育への意識
2.今、直接役に立たない研究にコミットする
3.国を支えていく若者に集中して学んでくださいというメッセージが必要
かしずく民主主義から次のステップへ
1.「経済を中心に取り組む」ことを掲げた20年の結末
2.「家族、親族、地域」等の紐帯を壊し得たもの
3.「1990年以降のゼロ成長」
4.「高度経済成長期」は徹夜や突貫工事が功を奏した時代
5.「近代的市民」は徹夜や突貫工事では生まれない
6・「三歩進んで二歩下がる」。着実に成熟した市民を目指すしかない
北欧はギラギラしていないのに豊か
1.卒アメリカ
2.経済的成功以外の成功観(格好良さ、粋)
3.儲かるか、合理的かのようなことをこれから目指しても反って効率悪い
4.能動的な参画意識
5.第2の戦後フェーズの始まり
6.作業仮説(1):女性だけに一律月10万円のベーシックインカムを分配
7.作業仮説(2):女性だけが選挙権を持つ(一定期間)
8.多様な世の中をつくるために生きていく費用を再分配
SDG: Size; Distance; Gravity
1.ゲマインシャフト型からゲゼルシャフト型の組織への移行とその行方
2.コミュニティの安心安全を守る掟や慣習、そしてその弱体化
3.利他性、互恵性、互いの貢献度を数量化する物差しが強くない社会
4.人間関係の近さ、共感性が持てる近さなど、多様な尺度(ものさし)
5.経済合理的に生活すると豊かになるのか
6.日本流のルイス・モデル(二重経済モデル)を支える非正規労働
7.人生最大の快楽は会話の快楽
中央集権的な文化は文化じゃない
1.地元で生きていくという覚悟
2.地域のコミュニティの特性に合った行動
3.中央集権的に一律同じことをせず、地方に合った取組をする
4.官僚は自分がピッチャーで4番バッターになりたい
5.人のつながりで地域の紐帯が強まる
6.貢献と報酬のバーターを主とするゲゼルシャフトの支配
7.権力とお金で人を引き付ける組織ではない、人格と言葉の組織
8.次世代に地域を残すことを目的とするJC
9.個人事業主が組織プロトコルを学ぶ場
10.経済合理性以外の評価、意思決定、行動の母体
これまで聞いたことない発想をする人をはじかない
1.マジョリティがコンセンサスを持つことが「正しさ」になる恐さ
2.自分が聞いたことのないものは「変なこと」になってしまう。
3.肩書を信じるだけでなく、自分の頭で考えることを大切にする。
4.人間に心があるというモデルを噛み締める
社会と言う荒野を仲間と生きろ
1.主意主義と主知主義
2.主知主義の条件プログラム
3.システムがちゃんとすれば人はシステムに依存する
4.システム化(汎システマ―ゼイション)と人間の感情
5.近代化=合理化=計算可能化=システム化=複雑な組織運営
5.鉄の檻の内側だけに住む感情劣化の損得マシーンのクズ(没主体)
6.クズが営むクソ社会(利得に支配された社会)
7.演繹的知能は人工知能に置き換え可能
8.帰納的知能はビッグデータと機械学習に置き換え可能
9.人工知能、ビッグデータ、機械学習の仕事はロボットに置き換え可能
10.閃きの力
11.人間が道具として使っていたシステムに道具として使われる
12.最終的にはシステムのノイズである人間が外される
13.天然知能的な部分を評価してもらわないと人間は幸せになれない
14.ネオリベ(新自由主義)は記憶なき思想
15.ネオリベは家族的なものを解体する
16.共有すべき記憶がないとすべてが自意識の問題になる
17.恋愛や育児や家事をコスパで語る損得マシーンに注意
18.コントロール思考の枠組みの中に生きる損得マシーン
19.ネオリベに与えられた痛みを保守の言葉で癒す戦略的マッチポンプ
20.保守のメッセージを発しているのは保守ではなくネオリベ
21.ネオリベに苦しめられた若者がネオリベを支持する矛盾につながる
22.身体性の大切さ
おわりに
楽しい思考の時間でした。私が思ったのは、マックスウェーバーの「ゲマインシャフトからゲゼルシャフトへ」の転換を進めてきた社会に「ゲゼルシャフトからゲマインシャフトへ」の緩やかな巻き戻しが必要だと感じたことです。ゲマインシャフト的な特徴を残す地域コミュニティの再生のプロジェクトについて、官僚がゲゼルシャフト的な理論合理性と損得勘定を持ち込んだ計画を立案し、全国一律に勧めようとするセンスのなさにあらためて危機感を覚えました。
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