![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64748398/rectangle_large_type_2_40497114c890644af945927e8cc56ea0.jpg?width=1200)
龍笛入手
ネットを検索していたところ、それらしき竜笛がオークションに出ていた。
適当な価格だったので落札してみた。表記の 39.5cm ではなく 38.9cm であったのはご愛嬌か。歌口からの穴位置は正規の間隔で空いている。
アルコール消毒をして日光に当て、歌口を覗いて見ると蜜蝋が劣化していて、浮き上がり、ヒビ割れも見える。
劣化した蜜蝋を取り除き、新しい蜜蝋を詰めて調整をしたところ、演奏可能になった。吹いて見るとまあまあの音がなる。
盤渉調の青海波を吹いて見ると、音が少しかすれるところがある。竹にヒビが入っている様子だ。竹は煤竹で完全に乾燥しきっているので、割れを修理すればかなりの音が期待できる。
よく見ると修理した後が2ヶ所ほど見えるので相当古い笛だと思われる。あと気になるのはピッチだけだ。チューナーで音を当たって見ると、黄鐘で 441Hz に調整されている。
現代の龍笛のピッチは 430Hz なので、雅楽での使用は難しいと思われる。
この龍笛の管内の埃のつもりもひどいので、相当古いうえに長期間放置されていたものだと思われる。いつの時代のものなのか見当がつかないが、現代楽器との演奏は可能だと思う。
この笛は良い音がするので、バラして再調整する楽しみが増えた。