気になる
中華料理が食べたくなると、日本人経営の『三本足』に出向くようになった。
犬肉の話を聞いてから中国人の店を敬遠するようになったのは仕方のないことだと思っている。
三本足の店主は感じがよく、客の状況を『チラ見』しながら、食事のスピードに合わせて調理してくれる。
美味しいのはいうまでもないが、麻婆豆腐が有名らしく客のほとんどが注文している。料理は四川風だが辛味を少し抑えているので安心して注文できる。
料理を待っている間に壁の扁額を眺めて、なんだか違和感を覚えた。
「三人行けば必ず我が師あり」と読むのだろう、日本のことわざになっている『人の振り見て我が振り直せ』の原典だと思う。
『論語』述而 第七 二十一
子曰「三人行必有我師焉 択其善者而従之 其不善者而改之」 これからの抜粋だろう。
『論語』を重要視した渋沢栄一の新札が準備されているらしいから、時宜にあった話題かなと、隣に座っている妻に話しかけた。
渋沢栄一が素晴らしかったのは『論語』から『儒教』を取り去り、『論語』の本質を取り入れようとしたことだといえる。
儒教を取り入れてしまった近隣の国をみるとその弊害が明らかになっている。
この扁額の飾って有る『三本足』は支店というか、独立して同じ屋号を名乗っているのだと感じている。
この扁額の頭書の、為書きというか賛というか『増三本足』は 『贈』が適当ではないかなと一瞬考えたが、『増』で良かったと思っている。『増す増す』の繁栄を願っている。
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