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塩辛
新鮮なイカが手に入ったので、塩辛を作ってもらった。
妻は、塩辛を食べないのに調理は上手い。手際よく身と足を取り分けて、肝を傷つけないように別の器に入れ軽く塩をする。
一晩おいて、身の皮を剥き細切りにする。足もバラして、裏ごしした肝と和える。少量の醤油と柚子胡椒で味を決める。
そのまま2日寝かせると、塩辛の完成だ。
今回も幸せな食事をいただいた。
塩辛を作るには、スルメイカが必要だ。それ以外のイカでは塩辛ができない。
昔、ケンサキイカの身でスルメイカの肝を使って贅沢な塩辛を作ったことがある。
スルメイカの肝は他のイカに比べて特段に大きい。消化能力が高いからだ。
夏場、マイカを釣っているときに、釣れたマイカにスルメイカが食いつき水面下30mから水面に巻き上げるまでに食い尽くしてしまう。そのくらい、スルメイカは獰猛だ。
釣り上げたマイカとスルメイカを、生きたままクーラーボックスに入れておくと数分後にはマイカがいなくなっている。スルメイカが食ってしまうのだ。
イカは地方によって名前が違うので話がややこしくなる。
東京ではスルメイカのことをマイカと読んでいる。
ケンサキイカは各種料理に使って一番美味しいイカだが、各地で呼び名が違う。東京あたりではマルイカ、千葉ではアカイカ、福井ではマイカ島根あたりではシロイカ、九州ではヤリイカと呼ばれている。
今の時期、福井石川あたりで連れているのがヤリイカでこれも美味しいが肝が入ってない。