多種接木

庭に温州蜜柑の木があって毎年おいしい蜜柑を食べていた。ある年に急に樹形が変わり始め衰弱が見られた。この蜜柑を絶やしたくなかったので色々手当てをしたが、どうやら無理な様子だった。

離れたところにカボスを植えていた。毎年たくさんの実をつける。このカボスに接木をしたら温州蜜柑を残せるかなと考えすぐに接木をしてみた。大成功で今はカボスの木に温州蜜柑、キンカンもなる。それから果物屋で買ってきたおいしい蜜柑。これの種から出た芽を継いだらうまく活着している。これはまだ実を見ていない。

毎年秋、山梨のぶどう園にぶどうを買いに行く。いつもは『ピオーネ』と『甲斐路』を買う。そこのご主人が言うには「シャインマスカットはどこでも栽培できるし素人でも簡単に作れるよ」

その言葉を信じてシャインマスカットを植えてみた。去年は花芽がたくさん付き、期待していたのだが黒とう病が発生して全滅した。どうやら農薬散布が必要らしい。屋根をつけるとうまく行く場合があるとの記事を見つけ、屋根をつけてしまった。

ぶどうの屋根を見ているうちにまた例の考えが始まった。これに『ピオーネ』と『甲斐路』を継ぎたくなって、苗木屋へ行った。

『ピオーネ』と『甲斐路』はなく『巨峰』と『ナイアガラ』が入手出来た。この地方で育てやすいのだろう。早速接木をしたのだが、ブドウは上げてくる樹液の量がものすごい。溢れ、滴り落ちる。それでもいつもの手順でやったところ、うまく活着しているように見える。日に日に継いだ芽が大きく育っている。