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神道と宗教の違い
今回の出雲・熊野神社での体験を振り返り、ようやく、おぼろげながら神道と宗教の違いが見えてきました。
ふらりと立ち寄った、見ず知らずの私に無条件で船を仕立ててくださり、島へ渡してくださった宇龍港の皆様。
島には船着場がないので、先に島へ飛び移り、船を支えてくれた方、急傾斜の階段の露払いをして拝殿まで案内してくださった島民の方、また私の参拝を40分近くも島の付近で待っていて下さった船頭さんありがとうございました。
彼らは一切謝礼を受け取らないのです。『ごく、【あたりまえ】に普通のことをした、何でもないよ』というスタンスなんです。
この時、体の芯から感謝の気持ちが湧き上がってきました。
本当に感謝すると、胴震いが起きることを体感しました。
『神道』とはこれなんだと実感しております。
一切の自己利益を追求せず、『神恩感謝』を述べるものの手助けをする。
自然を『神』(偉大なる力)と認め、自分もその一部であることを自覚している日本人がとった行動ですね。
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宗教とは自己利益を追求する考え方ですね。
宗教家は『善・悪』を作り出し、価値の基準値を作り出しました。
また『天国・地獄』などの概念を作り出し、人々を恐怖に陥れています。
これは、宗教団体が利益追求をするための、手段の一つになっています。
日本の歴史では政治的な働きのおかげで、神仏混淆がなされ、神道が宗教化されたことがありました。
その後、廃仏毀釈が行われましたが、一旦宗教臭くなった神道が本筋に戻るのは中々大変なことだと思います。
今回の体験で『神道」の原点が生き残っていることを体感し、『日本に生まれてよかった』と心から感謝しています。