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【旧】『ゲームゼミ』ゲームを本気で語ろう

【メンバーシップへの移行に伴い、縮小運用しています。】3000万回読まれたゲームブログ管理人による、日本初のペイウォール型ゲームメディア。
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記事一覧

『Still wakes the deep』と、ウォーキングシミュレーターの「限界」

わたしは普段執筆している批評のなかで、特定のゲームを否定する、こき下ろすということはあまり積極的にしていない。 これには(恐らく世間で考えられる理由とは別に)理由があるのだけど、それはさておき、わたしにとって興味があるのはそのゲームを褒める・けなす、またそれによってソーシャル・メディアの派閥争いに加担することではなく、「〈なぜ〉そのゲームが好ましいのか、あるいは好ましくないのか」という作品そのものの美や価値にある。 だからこそ、今あえて取り組みたいのが、2024年の中でわ

初のnoteメンバーシップ。有料独立ゲームメディアの挑戦をふり返る ──新年のご挨拶

読者の皆様、あけましておめでとうございます。今年も何卒、よろしくお願いいたします。 2024年を振り返ると、例年以上にさまざまな挑戦の連続でした。 まず、活動10年目にして、ゲームゼミ初のメンバーシップ化。実はこれ、めちゃくちゃハードなトライでした。 ゲームゼミはもともと2019年にnoteの有料マガジンからスタートしましたが、社会情勢の変化や手数料の問題などを鑑み、メンバーシップへの移行をせざるを得なくなった。それはつまり、5年間に購読いただいた読者の繋がりを一度絶っ

そもそもThe Game Awardsとは何か。その構造と課題について。

The Game Awards(以下、TGA)が発表された。 TGAといえばGame of the Year、要するにゲームのアワードにおいて最も権威的な存在であり、筆者もまた注目する一人ではある。しかし、あまりその構造や問題について知らないまま、言ってしまえば「TGAが唯一最大の権威」のように評されることも多く、事実今回のTGAの発表を受けて特定のタイトルをやたらに持ち上げたり、逆に批判するような意見も目にした。 そこで、そもそもTGAとは具体的にどのようなアワードで、

「ゲームゼミ」はなぜ、インディーなゲームメディアになったのか

「インディーゲームとはなにか」みたいな議論がずっと続いている。そしてこの議論には唯一の答えがない。「あれはインディーだ」「これはインディーではない」と口々に言うが、どうしてもそこに納得できる理由がない。 とはいえ、このインディーゲームとはなにか、という議論にかんして自分でも思うところが多い。それは自分がインディーゲームを単に愛好するのみならず、今はWSS playgroundというインディーゲームのパブリッシャーと仕事をしている立場であり、なにより自分自身もまたインディであ

【重要】「ゲームゼミ」メンバーシップ移行のお願い

いつも「ゲームゼミ」のご購読、および活動のご支援をいただきありがとうございます。「ゲームゼミ」主宰のJiniです。 この度、2月1日より「ゲームゼミ」メンバーシップを開始することになりました。詳細については2月1日に記事にて公開しますが、これまでの「ゲームゼミ」の文章による批評をそのままに、同時に新しい記事など、上位互換として新しい「ゲームゼミ」を構築する予定です。 そしてメンバーシップ開始を記念し、2月は怒涛の勢いで記事更新が始まります。去年からコツコツ書いてたあれとか

2023年のゲームゼミ総括と、2024年の目標

ゲーマー諸兄、ごきげんよう。 昨年も記事をご購読いただきありがとうございました。今回は振り返りもかねて、ちょっと気楽に2023年何を達成して、2024年には何を目標とするのか、思っていることをつらつらと書いていきたいと思います。気楽なので文体はがらっと変わりますが気にしないように。 2023年の達成・ゲームゼミ購読者1500人突破 というわけでいきなりですが、なんとゲームゼミの購読者が1500人を突破しました! 2021年に購読者が1000人を突破したのですが、この勢

【感想】君たちはどう生きるか この作品を批評できない理由

※言わずもがな、ネタバレだらけです ※批評ではなく雑感です 理由は以下の通り 批評的アニメというより、批評アニメ『君たちはどう生きるか』を見た。純粋にアニメーションとしては間違いなく邦画の粋であり、単にそれらを見ているだけで十分に満足できる作品だったのは間違いない。しかし、いざ観終わって批評を書きたいか、いや作品について考えたいかと言われると、まったくそうはならなかった。 何故か。『君たちはどう生きるか』は端から批評させることを目的とした作品なのである。 いうに及ばず

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