詩(冷蔵庫に卵といっしょに…) 2024年10月26日投稿

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冷蔵庫に卵といっしょに入っているもの
冷たく固く薄っすらとピンク色のもの
取り出して手のひらに包むと
冷たさが血管を伝って身体中に広がる
それ自体はゼリーのように柔らかくなって
私の手のひらを向こうから包み込んでくる
私はそれをしっかりと握る
その柔らかさがゆっくりと私に
快感を教えてくれて私は
いつの間にかそれを両手のひらで握りしめる
その間もずっと冷たさが身体に流れ込んで
私は次第にめまいを感じる
それでも私は離さないそれが
私が今まで感じたことがないものを
ずっと与えてくれるから
私の冷たくなった手のひらの中で
それは柔らかく私を
引きずり込み続けてくれる

(20230106)


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