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きみが思い出になる前に

記憶とはあやふやで不確かなものだ。
自分の都合のいいように改変もできるし、いろいろなことが抜け落ちていって、最後には思い出に変わる。




1987年10月19日(日)午後6時半、ぼくらは安来市民体育館にいた。

全日本プロレス創立15周年記念ジャイアントシリーズで全日本が安来市民体育会館にやってきた。

そのときの登場選手は、今にして思えばすごく豪華だった。

ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田、天龍源一郎、タイガーマスク(三沢光晴)、グレート・カブキ、阿修羅・原、ラッシャー木村。

迎え撃つ外国人レスラーはスタン・ハンセン(当時、インターヘビー級王者)、ザ・ロードウォリアーズ、リック・フレアー(当時、NWA世界ヘビー級王者)、ザ・ファンクス、タイガー・ジェットシン、ミスターオリンピア、ブラッド・レイガンス。

さらにこのときはジャパンプロレス勢もいた。長州力、谷津嘉章、スーパーストロングマシーンなど。

圧巻である。しかし、記憶とはあやふやで不確かなものだといっているわりにはずいぶんメンバーを正確に覚えているなと思われるかもしれない。

その通り。なぜこんなに正確かといえば、実はそのとき安来市内に張り出された全日本プロレスのポスターを譲り受けていたからである。

久しぶりに思い出してポスターを眺めて、凄い選手が来ていたんだなと改めて感動した次第である。

さすがに試合のほとんどはもう覚えていなかった。ただ、唯一記憶に残っていたのが、スーパーストロングマシーンの近くにいたので、マシーンの太い腕をたたき、「平田、がんばれ!!」とぼくがいったことだった。

そのとき一瞬、マシーンがぼくを「じっ」とにらんだ気がする(なんせ、マシーンのマスクは写真の通り、目が見えないので)。



「安来」という地名は古代の地理誌「出雲国風土記」に安来郷の由来からきている。

スサノオが国土の果てまでめぐりなさり、そしてこの地にきて、「わたしの御心はやすらかになった(安平けくなりぬ)」といったことから「安来」とついたという。

まさに神様が命名したその土地でプロレスを見ていたということになる。

ちなみに安来に安来神社という神社があり、そこにスサノオが祀られている。

しかし、出雲にはスサノオを祀る神社が多すぎる。それだけ影響力があった神様ともいえるが、もうすこし大国主命の出雲大社のようにひとつに統一できなかったのであろうか。これだけ多いと皆さんの記憶もあいまいになると思うのだけど・・・・(失礼な!!)。




今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。 
 
よかったら、安来神社にもいらしてください。

こないとスサノオが怒りますよ ♪

お待ちしています。


ちなみに現在、長州力さんは「りきちゃんねる」で昔のレジェンドたちと和やかに対談している。昭和ははるか昔となった。


このヘッダー画像はyukikoさんの画像をお借りしています。ありがとうございました。




こちらでは出雲神話から青銅器の使い方を考えています。

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