「リモートお葬式」を自分達でやってみた話
最近、身内が亡くなりました。
本来なら田舎から多くの親戚が来るのですが、このコロナ禍…。
年配の人や持病を抱えた人も多く、心配なので、自分達でリモートお葬式をやってみました。
これからの誰かの参考になればと思い、この事を書いてみます。
いきさつ
義父の命がもうすぐ終わりになる、お葬式の準備をしなければならない、とわかった時、心配したのは親戚のAさんのことでした。Aさんは義父のことを特に慕ってくれていて、何かあればすぐかけつけてくれるような人でした。
そんなAさんでしたが、癌の患者さんでもあったので、コロナがおさまるまでこちらには来ないように、とお願いしていました。
それでも、義父が亡くなったことを知ったら、間違いなく飛んでくるだろう、と思いました。
Aさんに納得してもらうにはリモートお葬式しかない、と思いました。
最近では、稀にリモートお葬式をオプションでやってくれる葬儀社もありますが、この辺りではなかったので、自分達でできるように考えました。
葬儀はキリスト教式で、1日の家族葬にしました。
Youtube か LINEか?
義父が亡くなる前は、YouTubeでライブ配信しよう、と計画していました。でも、実際義父が亡くなって親戚に相談したところ、YouTubeは登録等も必要で少しややこしいことと、田舎の親戚達は「LINEならできる」と言っていることをふまえて、LINE動画での配信をすることにしました。
Aさんにも「リモートでお葬式に参加できる」ということを伝え、こちらには来ないことを何とか納得してもらいました。
まず、配信を希望する親戚でグループLINEを作り、葬儀の日程をお知らせし、この時にライブ配信をする事をお伝えしました。
その中で、「その時は見れないので、あとからも見れるようにしてほしい」というリクエストもありました。
なので、あとからYouTubeで限定配信することにし、そのURLをグループLINEで知らせることにしました。
その旨もLINEでお知らせしました。
お葬式当日
早目に会場に行き、音声や位置を確認し、ノートパソコンでLINEにログインして、Webカメラを準備しました。
それと同時に三脚を用意し、ビデオカメラでも録画できるようにしました。
そして、式が始まる少し前に、まもなくライブ配信を始める事をLINEの文章でお知らせしました。
その後ライブ配信を始め、カメラに向かって喪主が、田舎の皆さんに挨拶をし、まもなく葬儀が始まることを伝え、
会場全体を写すようにしました。
葬儀中はほぼ固定画面、献花、出棺の時は少し移動しながら撮り、出棺の後、喪主がカメラに向かって挨拶をして配信を終えました。
出棺後は、移動中の写真や斎場の外観、その後の会席の様子等を写真に撮ってLINEで送りました。
親戚もちょこちょこ文章を送ってくれました。
スマホで見てくれていた人、大きな画面に映して大人数で見てくれていた人、様々な形で見てくれたようでした。
「遠く離れていても、その場にいるような感じがした」
「参加できて良かった」
と、初めてのリモートお葬式に良い反応でした。
ビデオカメラで撮ったものも、翌日YouTubeで限定配信し、URLをグループLINEでお知らせしました。
感想
葬儀のことをひとしきり終えたあと、ゆっくり考えてみても、リモートお葬式をして良かったとつくづく思いました。
コロナ禍では最善の選択だったと思うし、そうじゃない時でも、「リモートお葬式」っていう選択があればいいな、って思います。
故人にお別れしたい、っていう気持ちはあるけど、遠い場合やどうしても都合のつかない時、体調の悪い人などにとっても「リモートお葬式」でお葬式に参加できれば、気持ちの整理がつきやすいだろうな、って。
遺族側にとっても、遠くから大人数の親戚が来るとなったら、食事や泊まる所の準備等、やっぱり大変で…
顔と顔を合わせて色んな話をしたりするが一番いいかもしれないけれど、直接来れない人は「リモートお葬式に参加も可能ですよ」っていう選択肢が増えるのはとってもいい事だと思いました。
以上、参考になれば何よりです。