「最近の若手社員」についての記事を読んで
気になったニュースについて思ったことを書いてみる。
良くある「Z世代」に対する記事。「最近の若者は・・・」と、親父の小言を言うつもりはありません。ニュースの本題は「最近の若手社員は依頼メールを送ったにも関わらず、相手に断られたらそれに対する返信しない。」という内容だった。
コメント欄には相変わらず「若手」「タムパ」「Z世代」に関する批判も多いのだが、ただ不寛容に世代対立するのは全く意味がないと思っていて(まぁコメント欄はそういうものですよね)。
僕ら上の世代は、若手社員が何故そのようなコミュニケーションを取ったのか、タムパを重視するようになったのか、その背景を考えてあげた方が良いのではないか。と思い考えてみることにした。
幼い頃からいつでもどこでもLINEで家族や友人に声掛けでき、匿名でSNS使ってあらゆる世代の人たちと交流できる。そうやって青春時代を過ごしてきた彼らは、僕らとは全く異なる環境でコミュニケーションしながら大人になった世代だ。更にはコロナ渦で大学の授業がなくなったり、リアルで人と会うことを制限されていた時期もある。
そんな彼らがいざ社会に出て、昭和的な慣習が色濃く残るビジネスシーンにすんなり適応できる人ばかり、とは思えない。
これまでの青春時代に培ってきたコミュニケーションスキルを使い、彼らなりにやり取りした結果が、このニュースで書かれているような「メール1往復主義」と揶揄されているシーンなのではないか。
そもそも僕ら世代から見たら、タムパ重視で返信してないように見えているだけで、本人は故意に返信してない訳ではなく、その慣習をただただ知らないだけなのかもしれない。むしろ僕にはそう思えてしまう。
見守る(放任?)組織もあれば、教育的指導をする組織もあるだろう。どうするのが正解とかではないが、少なくとレッテル貼ったり、世代間で対立するのではなく(メディアも面白おかしく分断を煽らないで><)、しっかりと”相互”理解しながらコミュニケーションしていくことが大切だと思う。
今は“ダメ”と思う人が多数だが、そのやり方が本当に”ダメ”なのか、その答えは未来になってみないと分からない。将来、彼らのようなデジタルネイティブ世代がどんどん社会に出ていって、タムパ重視のコミュニケーションがビジネスシーンに浸透していったら、お断りメールがきたらわざわざ返信しない「メール1往復主義」が標準化している可能性だってある。
その時、当時(今)を振り返って僕らは「ああ、あの時は過渡期だったんだな。」と思うし、彼らは「あの時先輩に教わったやり方、マジ無駄な時間だったな。」と振り返ることになるかもしれない。
ただ良い悪いは別として、少し寂しい気はします。
ビジネスモデルの基本である対価が、定量的なコスト(モノ・カネ、ヒトはどんどんAIに?)だけになってしまい、定性的(義理・人情)要素がなくなってしまうのは、経営判断は分かりやすくて良いかもしれないけれど、働いている方はあまり面白みがなさそう。
それならマジでもうAIで良いじゃん。と思ってしまう私はもう立派なおじさんだなと思う今日この頃。それではまた。
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