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173 コロナ禍の新学期、アメリカで・日本で。
新入生のオリエンテーション・リーダーのはずが。
2020年の夏休みの終わり、8月の末に、本来なら新しく入学してくる留学生のオリエンテーション・ウィークが始まるはずでした。
2年生になる娘は、この時にアルバイトでオリエンテーション・リーダーを務め、新入生たちに大学を案内したりする役割をすることになってたんです。
ところが、コロナのためにオリエンテーション・ウィークは中止。
キャンパスにやってくる留学生はほんの一部で、ほとんどは各国からのリモートで授業を受けることになりました。
特に、大半を占める中国からの留学生たちは、ほとんど誰もキャンパスには来なかったようです。
2人部屋に1人で。
娘たちキャンパスに残っていた留学生たちは、夏の間過ごしていた4年生向けの一戸建ての寮からは出て、また新たに一般の寮に移ることになりました。
人数が少ないことや、なるべく接触を避けるためもあって、通常は2〜3人部屋のところを1人で使用。
また、夏の間は食堂から食材をもらって完全に自炊をしていましたが、新学期からは食堂も再開されることに。
ただ、食堂で食べることは禁止され、使い捨てのランチボックスに入った料理を食堂に取りに行って、寮で食べるという状態だったそうです。
1つよかったのは、この食堂の味がなぜか改善されたこと。
コロナは関係なくて、新年度から調理員さんが変わったのかもしれません。
「なんかめっちゃおいしくなってるよ!?」
朝食以外はどれもなんだか変な味だったのが、それなりの味に変わっていて、食事がすごく楽しみになったようでした。
日本に帰国した留学生たちは。
ほとんど寮の部屋で1人で過ごさなきゃいけない寂しい状況でしたが、娘の大学では留学生が強制的に帰国させられなかっただけましでした。
大規模な大学などでは、留学生は全員帰国させられた後、新学期も完全にリモート授業のみになっていたからです。
一番の問題は、アメリカとの時差。
多くの場合、日本では夜中の時間に授業を受けることになるんです。
大学の図書館で本を借りて勉強することもできず、日本で手に入る英語の本は限られている。
そんな不自由な状況でも、多額の学費は払わなければいけない。
せっかくアメリカの大学に留学したのに・・・。
このことが、留学を中断して日本に戻った学生たちの間では問題になっていて、新聞でも取り上げられていました。
一方、日本の大学や学校ではオンライン授業が整備されるのにも時間がかかったようで、この時代の学生たちは本当につらい思いをしましたよね。
ただ、留学を継続することができた娘の大学でも、新学期が始まることで新たな問題が出てきていました。