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170 ロックダウンの夏休みに小さなリベラルアーツ・カレッジがしてくれたこと。

4年生用の一戸建ての寮で。


世界中がロックダウンの中、大学に取り残された留学生たちは夏休みをどうすればいいのか。
本人たちも親も心配していたところ、大学が最良の決断をしてくれました。

「留学生たちはこのまま大学の寮に残っていい。」

通常、5月半ばで学年末を迎えると、その日のうちに全学生が大学の寮を出ないといけません。
それを、この異常事態にあたっては、例外的に夏休みも寮に住めることにしてくれたんです。

それもなんと、4年生用の一戸建ての寮に仲のいい友達同士で住んでいい、とのこと。
簡素で修道院のような寮とは違って、3階建てでアーリーアメリカンなスタイルのかわいい一戸建てです。

一般の住宅街のような、4年生の寮


1階には広いキッチンやリビングもあって、 2〜3階に個室や広い3人部屋などがあある、1〜3年生にとっては憧れの寮。
そこで夏を過ごせるとなって、娘は大喜びでした。
夏の間の寮費も、格安にしてもらえるそうです。

本当に良心的な大学でよかった、リベラルアーツ・カレッジにしてよかった。
何回そう思ったかわかりませんが、この思わぬ事態のコロナ禍では特にそれを痛感しました。

この後、学費についても減額され、大学にとっては火の車、経営が大変な状態になってしまったんですが。
これはもう、世界中がそうでしたよね。


インターンシップができる!


そして、夏休み前にもう一つ朗報がありました。

「夏休みにインターンシップができることになった!
地元の映画配給会社で働かせてもらえるって!」

娘は1年生が始まった頃からインターンシップ先を探していて、夏休みからいよいよ留学生にもインターンシップが許されるということで、さっそくその会社に応募して面接を受けていたんです。

ただ、本来なら会社の寮に住んで通勤するはずだったのが、コロナのために仕事はすべてリモートに。
大学の寮にいながら、オンラインで働くことになりました。

それでも、憧れの一戸建ての寮に住んで、待ちに待った映画の仕事ができるというのは、夢のようなことです。
大学内では感染者も出ておらず、コロナ禍の最悪な状況なのに、娘にとっては天国のような夏休み。

日本では、狭い家の中に閉じこもって生活しなきゃいけない状態だったので、帰ってきてもかわいそうだと思ってたんですが、娘は信じられないくらいベストな状況になり、ほんとに安心しました。


大学が提供してくれる食料で毎日自炊というのも、小さい時から家事をすべて自分でできるようにさせてきたのが幸いして。
「緑黄色野菜と淡色野菜のバランスは・・・」
などと、ちゃんと教えてきたつもりなので、栄養が摂れてるかなんていう心配もなく。
まさかこんな形で役立つとは思いませんでしたが・・・。

アメリカの田舎、村全体が隔離されたような状態の大学で、娘にとっては安全で楽しい夏休みが始まりました。


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