交響曲第九番
所謂、第九と呼ばれるベートーヴェンのこの曲は年末年始に演奏されることが多く、日本人には聞きなじみのある曲だと思う。
この曲の合唱部分にはシラーの『歓喜に寄す』という詩が引用されており、合唱部分の歌詞を一部抜粋すると以下のとおりである。
<原文>
Freude,schöner Götterfunken,
Tochter aus Elisium,
Wir betreten feuertrunken,
Himmlische,dein Heiligtum.
Deine Zauber binden wieder,
Was die Mode streng geteilt,
Alle Menschen werden Brüder,
Wo dein sanfter Flügel weilt.
<和訳>
よろこびよ、美しい神々の火花、
楽園の娘、
我々は火のように酔って、
君の天の聖域に足を踏み入れる。
君の魔力はふたたび結ぶ、
時の流れが隔てたものを、
すべての人々は兄弟となる、
君のやさしい翼の覆うところに。
シラーの詩に感動してベートーヴェンが作曲したといわれるこの曲は、不屈の精神を持つ二人の天才がもたらした一つの奇跡と言って良いと思う。
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