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今まで確実にできていなかった、次の大切なsmallステップ

私の身体は、食事やおやつも含め「おいしい」と感じられなくなっていた。「衣・食・住の中で自分で優先順位をつけると、住→食→衣だ」と日ごろ言い続けてきた私がだ。胃の形状からいっぺんにたくさんの量は食べられないけれど、美味しいものを食べることが大好きな、私がだ。
食べるとなのか空腹だとなのか自分でもわからないが、お腹に重い何かが入っているような違和感と不快感もとても気持ち悪かった。

そして家族に知られず、不調を治したかった。
理由は家族もそれぞれ、仕事や学校で大変なことの重なる時期だったから。くわえて今振り返ると、自分の健康は自分で守れるという職業的な自負が、もしかしたら少しあったかもしれない。
変なの。子どもには繰り返し「私はロボットを産んだんじゃなくて、人間を産んだの。生き物はなんだって調子を崩すことはあるんだよ。」と言っていたのは私なのに。
私は家族に話さずに、かかりつけ医を受診した。「この薬で様子をみてみましょう」という薬を飲み始めた。食べ盛りの子どもとの食卓は、大皿に盛って取り分ける形にしたため、子どもは私の食事量が減っていることに気づいていなかった。

私はこれまでの自分のやり方を変えていくなら、ここから手をつけないといけないと思った。今まで周りの、特に大切な人の状況と自分の状況、勝手に自分で優先順位をつけて自分の方を後回しにしてきた。これはまったく強制された訳ではなく、私が自発的にしてきたことだ。
それも自分の状況を説明もせず、気付かれないようにして。

自分のこれまでのやり方を変えることは、私にとって本当に勇気がいることだった。家族はなんと言うだろうか。私が日々していることが後回しになることを、疎ましく思わないだろうか。

「実は今、ごはんが美味しいって感じないの。お腹も胃腸の風邪の時とはちょっと違って、重い石が入っているみたいに嫌な感じがするの。かかりつけの先生の病院に行って薬を出してもらって、少し軽くなっている感じはするんだけど、まずはごはんが美味しいって感じる状態になることを、今は優先したいと思ってるの。」
「次の仕事を始める時期や内容は全く決めていないけど、少し自分の調子を整えることに時間を使いたいと思っているの。」

家族の反応は私の想像とは違った。でも家族らしかった。力が抜けた。
「かわいそう。こんなに美味しいものがおいしいって感じないなんて。大丈夫?僕が何か作ろうか?」
「寝る時間は変わってない?」

時間がたった今でも、この時の家族の反応を思い出すと涙が出てくる。
「ありがとう、私の話を聞いていたわって尊重してくれて。」
でもそれだけではない。私は家族の自分への気持ちを軽くみていたのだろうか。なぜ自分でひとり、勝手に決めつけていたのだろうか。今まで一緒に積み重ねてきた時間や共有してきた色んなことが思い出される。
私はうれし涙とは一言でくくれない、色んな気持ちが混ざった涙を決して忘れたくない。

☆家族や大切に思っている人にも、自分の状態と、今の私が優先しようとしていることを共有(宣言)してみる
優先すること】
・食べ物を美味しいと感じられるようになること
・そのために少し仕事は休み、自分自身のコンディションを整えることを優先すること


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