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大河ドラマ感想【べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜 第6話「鱗剥がれた『節用集』」】
【序文】
鱗形屋孫兵衛さんのところで改めとして働くことになった蔦重
吉原にもっと客がくるように新しい本の制作にかかります。
しかし、何やらまた波乱がありそうな感じです。
【鱗形屋のところで働く蔦重】
鱗形屋さんのところで働き始めて暖簾分けを狙うことにした蔦重。
早速、新しい吉原細見を考えますが・・・ちーともいいアイデアが思いつきません。
アイデアを授けてくれる源内さんも今回は出てきてくれないし、困りました・・・
鱗形屋からは「どっかんどっかん当たるやつを考えてくれ」、と言われてしまいます。
そんなムチャぶりされても・・・
そんななか、蔦重は鱗形屋の店の経営が苦しいことを番頭の藤八さんから教えてもらいます。
明和の大火で蔵や店さらには商品の本も焼けてしまったんだとか。
なので、摺り間違えした紙は半分にちぎって厠(トイレ)の紙に使うそう。
スゲー倹約主義な鱗形屋さんです。
鱗形屋の息子は儲かる本屋になって店を助けたいと勉学に励んでいます。
いい心がけです。
「節用集」という本をテキスト代わりに使っています。
節用集とは、当時の国語事典みたいな本だそうです。
これが伏線になるとは、ね。
【鱗形屋とタッグを組んで新しい本作り】
どっかんどっかん当たる本を作るため、店に戻った蔦重は居合わせた次郎兵衛兄さんと、蕎麦屋の半次郎さんに、何かアイデアはないかと尋ねます。
ふと、蔦重はなぜ次郎兵衛兄さんが本を読まなくなったのかと思います。
次郎兵衛さんは、字ばっかりだから、と。
絵のある「青本」はどうか、と聞くと「つまんねえから読まない」と言われてしまいます。
つーことは、おもしろい青本を作れば本読まないやつも読んでくれるのでは、と思いつく蔦重。またいいアイデアが閃いたぜ!
ちなみに、青本とは絵のあるマンガみたいな本なんだそう。
どっちかというとラノベみたいな感じにみえましたが。
あと、蔦屋で留四郎という新たな奉公人を雇ったみたいですね。
翌朝、鱗形屋さんにそのアイデアを話にいきます。
なんか知らんけど、鱗形屋たち店の者が徹夜でなにかを摺ってるし、怪しい。
鱗形屋にそのアイデアを話すと、乗ってくれタッグを組んで「おもしろい青本」を作ることになりました。
で、本屋なのに本のストーリーも2人で考えてしまいます。
絵も字も書ける作家も心当たりがあるそうで。
なんか、鱗の旦那もノリノリじゃないですか。
そんな折りに、江戸の本の歴史を語ってくれる鱗形屋さん
鱗形屋さんの祖父が「赤本」だけでなく、青本を作り出して売り出したんだとか。
赤本とは子供向けの本のようです。入試の過去問集には非ず。
【節用集の偽版疑惑】
そんななか、蔦重が江戸市中を歩いていると、須原屋さんがお怒りの様子。
話を聞いてみると「偽版」の節用集が出て、それを出した疑いをかけられたそうです。
偽版とは現在でいう海賊版のこと。要は盗作ってことですか。
この時代でももちろん立派な犯罪です。
その節用集を見た蔦重は、鱗形屋の息子が使っていた節用集と同じものだということに気づきます。
そして、版元の名前にはなんとか孫六(名前うろ覚えで忘れました)と書いてあります。
もしかして、偽版を出しているのは鱗形屋なのでは・・・と疑念を抱きます。
真偽を確かめることにした蔦重、鱗形屋の厠を借りて、尻拭き代わりにしている摺り間違いの節用集の紙を見てみると・・・。
須原屋さんに見せてもらった節用集にあった○○孫六と同じ名前がありました!!!
やはり、海賊版節用集を出しているのは鱗形屋で間違えないようです。
しかし、便所の紙が伏線になっていたとは、思わなかったぜ!
【運天にしていたら思わぬ結末に】
そして、蔦重は鱗形屋と西村屋の黒い会話を聞いてしまいます。
「吉原に版元ができたら、我々が甘い汁を吸えなくなる」なんてこと言ってますよ、てめえら~!
キレた蔦重は須原屋さんに真相を告げようとします。
が・・・言えば鱗形屋の店を潰すことになる。鱗形屋はおろか奉公人たちも皆しょっぴかれることになる。
そんな葛藤があったのか、須原屋さんに本当のことを言えず、誤魔化して去っていきました。
告げ口は性に合わない。鱗形屋の後釜になれるかもしれないと思ってもやっぱりできない。
翌日、鱗形屋の店でいつも通り働く蔦重。
奉公人たちも皆気持ちよく働いていて天下太平、これでいい。
・・・と思っていたら、そこにカモ平・・・いや鬼平がやってきました。久しぶりの登場です。
節用集を手に取り、版元の名前を確かめると「あったぞ」と言い、役人たちが入ってきます。
鱗形屋はしらばっくれますが、もう調べがついている様子です。
鬼平が知り合いなので蔦重をお目こぼししたところ、蔦重がチクったと鱗形屋は勘違いします。
「これですむと思うな! 後悔させてやる!」みたいなこと言って激怒しながらしょっぴかれていきました。
なんか、報復されそうで恐い・・・。
鱗形屋をはじめ、店の人たちはみんな引っ立てられていきました。
なぜかはわかりませんが奉行所の上が鱗形屋を調べろと鬼平たちに命じたようです。
図らずも鱗形屋がお縄になり、後釜に納まるチャンスが巡ってきた蔦重。
ですが、複雑な心境です。なぜなら鱗の旦那に「気をつけろ」と言ってやれなかった。
それは、こうなることを心のどこかで望んでいたから・・・。
でも、鬼平の言葉で諭された蔦重です。鬼平がかっこいいキャラになってる。
そして、鱗形屋の後釜になる決意を固めました。
しっかし、「棚から粟餅」とはうまいこと言ったな鬼平(笑)
【意次、白眉毛に敗北】
一方、政治の話では、白眉毛が家治の日光社参を提案します。
ようやく、財政がトントンになったところなのにそれはないと意次。
日光社参は行列がすごいことになるから金がかかるんだよな~。
将軍家治の将棋の相手をしながら諫めますが、息子の家基が社参を望んでいると言って、聞き入れてくれません。
将棋のほうは意次さんがワザと(?)負けたみたいです。
こうなったら、家臣たちの日光社参反対の嘆願書を集めて家治に意見するしかない。
で、嘆願書を集めて家治に差しだしますが、やはり聞き入れてくれません、あう!
それどころか、家基が田沼一派を毛嫌いしている、家基の世になったら真っ先に田沼一派は廃される」と言い出します。
これは・・・意次さんが家基を暗殺する伏線か・・・?
結局、日光社参反対の意見は将軍家治に容れられず、白眉毛に敗北してしまった意次さんでした。
どうやら、白眉毛が大奥の取締役に手を回して家治に意見させたようです。
白眉毛からはイヤミを言われてしまう意次さん、ぐぬぬ・・・。
そして、息子の意知が佐野政言から家系図を差しだされ、これに手を加えてもいいから取り立ててくれ、と頼まれます。
なんか、田沼家の先祖は佐野家の家臣だったらしいです。
しかし、意次はその家系図を庭の池に放り捨ててしまいます。ちょっと!
佐野政言って「あの人」ですよね。この件が、嫌な方向に巡ってしまう伏線になるとか・・・?
【終文】
鱗形屋さんがしょっぴかれてしまいました。
店の経営が苦しいから海賊版に手を出してしまったのかな。
そして、そのことを結局言わなかった蔦重。
鱗形屋を陥れて後釜に収まる、なんてのも後味悪いしそれでよかったのかも。
でも結局、天は鱗形屋を破滅させました。
これで、蔦重は鱗形屋の後釜に収まることができます。
思わぬ形でチャンスが転がってきた蔦重です。
このチャンスを活かすことに決めました。
さあ、仲間意識の強い版元たちにどう食い込んでいくのか。
そして、鱗形屋さんはどうなるのか、再登場はあるのか。
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