見出し画像

<仕事術> 「自己責任」を教育する

我々の行動は、基本的に自己責任です。
自分の行動の結果については、自分が責任を負うんです。

例えば、車を運転していて、追い越しをするときの判断は自分で行ないます。

だから、その結果については自分が責任を負う。
そして、その一方、道路も規則もなるべく危険が少ないように作られている。

ところが、考え方は国によって異なるようで、
イギリスには「危険がいっぱいのヤバい道路」がありました。

私は、ロンドンで駐在員をしていたことがあり、
運転免許をとるために、イギリスの道路交通法を勉強しました。

イギリスの道路交通法は日本の道路交通法に比べると非常にシンプルで分かりやすい。

しかし、読んでいくと「対面交通で車線が3本ある時は、中央の車線は追越専用であるが、向こうからも追い越す車が来る。従って、追い越したら直ちに元の車線に戻らなければならない ・・・。」
と書いてある。

つまり、中央の車線はこちらも走って良いけど、向こうからも車が来る・・・という意味になります。
「それじゃ正面衝突しかねない。まさか、そんなバカな!」と思いませんか?

しかし、田舎の方に行くと、そういう道路があったんです。

実際に行ってみると、
中央の車線を走る車は追い越すんですから加速します。

加速して走りながら、正面から同じように加速してくる車があると怖いから、ライトをチカチカさせて、まるで「どけ、どけ」とやる。

向こうから来る車もチカチカ、こちらもチカチカ。
お互いにライトをチカチカさせながら、
お互いに元の車線に戻ってすれ違う。

正直に言ってコワいし、ヤバイ!

怖かったので、私は絶対に中央の車線は走らないと決心しました ・・・ 
が、しかし、ノロノロと前を走っている車があると、そうもしていられません。

私も、いつの間にかライトをチカチカさせながら中央車線を加速して走っていました。「慣れ」というものはオソロシイ!

今でもこんな道路があるかどうか知りません。
今はなくなっているかもしれませんが、これなんかは文字通り、
「自己責任とはこういうものだ」と言っているようなものです。

危険がないように予め社会が注意してくれるのではなく、
「やりたきゃやれよ、その代わり自己責任だぞ」という社会だったということです。

多分、自由度の高い社会ほど自己責任を強く求められるのではないか、と思います。その方が理屈に合っています。

日本の社会は、個人主義が強くなってきて、
それにつれて社会の縛りが減りつつあると感じます。

その分自由度が高くなり、ますます自己責任が重くなる社会になるのではないか、と思います。
こっちの方が進歩した社会なのだろうと思います。

ところで、最近私の目につくのが、副業の勧誘。
ユーチューブでも、毎日、結構見ます。
「この副業をやると儲かるから、参加しませんか?」というわけです。

給与が実質的に下がり続けているという点も、勧誘が多い理由の一つだと思う。

しかし、疑問がある。
そんなに儲かるなら、人には教えないほうが良いのではないか?
人に教えないで、自分だけでやっていれば競争相手も増えないし・・・。

それでも教えたいのは、なぜか?
答えはたった一つ。
自分で副業をやるよりも、教える方が儲かるからだろう。

同時に、教えたがっている人の何割かは詐欺まがいではないのか?
という疑問もある。
そして、こういう勧誘にのるかどうかも自己責任です。

学校を卒業して社会に出るときには、就職先を選びます。
たいていの場合、ここから自己責任が始まるので、
学生時代に自己責任ということについて教えておく必要がある。

これは親が教えないと、子供が中途半端な大人になる。
変な勧誘にひっかからないためでもあるし、
責任感のある大人になって活躍してもらうには、こういう教育は大事だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?