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「つもり貯金」も出来なくなった!
私がロンドンで駐在員をしていたころは、駐在員手当が手厚くて、比較的余裕のある生活が出来ました。
だから、週末にはイギリス国内をしょっちゅう旅行していました。
当然夕食はレストランで食べることになる。
もちろんレストランは高い。
なので、ある時、レストランで食べるのはやめて、ホテルの部屋でご飯を炊くことにしました。
道具は山登り用のバーナーや鍋があるから、簡単にできる。
何を食べたかと言えば、カレーの缶詰。
今ならレトルトのカレーになるところだが、当時は缶詰しかなかった。
ご飯を炊いた後、お湯を沸かして缶詰を温めれば出来上がるから簡単。
一つだけ気をつけなくてはならないのは「臭い」です。
部屋の中にカレーの臭いがこもるので、窓を開けて空気の入れ替えをしました。
こうやって部屋から出ないで、カレーを食べて、レストランで食べたつもりになって貯金したんです。
だから、「つもり貯金」と言っていました。
レストランで美味いものを食べるのに比べると冴えないけど、その代わりお金が貯まる楽しみがあった。
その貯まったお金で、帰国するときには家具を買い込みました。
東京に戻った時は、新品のイギリス製の家具がワンセット届いたということになります。
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しかし、こういう方法は今の日本では出来ない。
だって、1万円の食事代を500円で済ませれば、一人9500円の貯金ができる。
でも500円の飯代を300円で済ませても、お金が貯まるとはいえない。
毎日インスタントラーメンを食べながら、100円・200円をケチっても大した効果はない。
こんなことをしたら健康にも悪い。
森永卓郎さんが「年収300万円時代を生き抜く経済学」を出版した時、まさかと思ったので、その本は読まなかったが、現状は、それを下回っている。
こんな状況では、つもり貯金さえできないということだ。
いっそのこと、総理大臣を含む全政治家と官僚に一律で300万以上は払わないことにしたらどうだ。
もちろん寄付などは一切認めない。官僚の天下りも犯罪と見做し100%禁止。退職金も大幅カット。
だって、民間企業ならたとえ大企業でも潰れる可能性はあるが、国家は破綻しない。その安全な分だけ、退職金は割り引いて良いだろう。
もちろん、政治家の稼業化も認めない。
今までの失政の責任をとらせる意味でもこれは必要な措置だと思う。
自民党は123万円で食っていけると言っているようなものじゃないか?
自分でお手本を示してみろ!
有権者が怒れば、そういう方向に動かすことは出来る筈。
とりあえず、自民党には投票しないこと、野党でも増税を考えている議員には投票しないことが大事。
これは、地方選挙を含め、次の選挙から実行できる。
我々は今まで大人しすぎたと思う。