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仕事術・借金だけ見ても判断できない!
もし、次のような質問をされたら、どういう判断をしますか?
「負債総額が55兆円の企業があります。そして、そのうち有利子負債は36兆円です。この企業は大丈夫だと思いますか?」
これだけを聞くと、「55兆円の負債!それはデカすぎてヤバい」と思うかもしれません。
経理の知識がない一般の人なら、そう思っても無理はありません。
しかし、経理知識のある人なら、「資産はいくらあるの?」と質問するでしょう。
そして、「この企業の資産の額は90兆円です。」と回答されたら、
資産総額から負債総額を差引して「純資産が35兆円か!すごい企業だね。」となります。
実は、この企業はトヨタ自動車。24年3月期の数字です。
負債額だけ聞いた時の判断とは違う結論が出ます。
負債額だけで判断するのは、まるっきりトンチンカンということになります。
実は、これは財務省が長い間国民を騙してきた手口です。
最近は言わなくなったようですが、かつては次のようなことを言っていました。
「いまの国債の残高はxxx兆円で、国民一人あたりにすると800万円/900万円になる。だから大変だ ・・・。」
人の好い国民は、「俺一人分で800万/900万の借金か?それは大変だ」と思いこんだのです。
私は個人で1円も借金なんかしていません。
あなたもそうですよね。
あたかも国民がこれだけの借金を背負っているかのように思わせた。
これは詐欺師とどこがどう違うのだろう。
おまえには借金がある ・・・ 「オレオレ詐欺」ならぬ「おまえおまえ詐欺」です。
トヨタの経営状況は負債だけで判断できませんが、それと同じで、政府の信用状態を国債発行残高だけで判断するのはそもそも間違いです。
だって、一方で資産があるからです。
会計(経理)を知らない人に会社の経営は出来ません。
でも、会計係が会社経営できるかと言えばそれは無理です。
国家も同じ。会計係(財務省)に国家経営は出来ません。
さらに、国債残高をなぜ人口で割るんですかね?
人口を持ち出してくるのは理屈が通らないでしょ。
メチャクチャじゃありませんか?
まだあります。
そもそも個人や企業と国家とは全然違う。
なぜなら国家には通貨発行権があるんです。
国家はいくらでも通貨を発行できる。
つまり、国家は「打ち出の小づち」を持っているのと同じこと。
企業や個人なら、借金の返済原資は自分のもっている現預金だけ。
だから払えなければ、すぐ破産する。
国家は好きなだけ通貨を発行できるんだから、返せないということはない。
最近は、こういう欺瞞に気がついている人が増えていると思います。
しかし、まだ騙されている人もいるようなので、あえて今回話題として取り上げました。
現在の政府の資産負債についても調べようかと思いましたが、
時間がかかりそうだし、調べても調べなくても言いたいことは理解してもらえると思うのでやめておきます。
選挙も近づいています。
最低限、この程度のことを理解している候補者じゃないとダメだと思います。