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【鑑賞日記】石田尚志 絵と窓の間展を観に行った

石田尚志 絵と窓の間 @神奈川県立近代美術館 葉山

青を基調とした映像作品が石田尚志の特徴だと思っていました。

もとより石井作品との出会いは、とある施設でのレジデンス制作、当然のように青の映像作品でした。その後、さまざまな展覧会や芸術祭で作品を観てきたときも、概ね映像作品だったので、そういう作家なのだと思っていたのです。

で、今回の個展でも映像作品もありつつも、初期?の平面作品がわりと多めに展示されていました。

ほう、と思ったのはのちの映像作品の作風につらなる抽象的な絵もありつつも、もっと明確な具象作品もあり、作家性を形づくる興味関心の指向性を知ることができました。
おそらく初期作品であろう迷宮的な絵は、今の抽象的映像作品においても同根なのではと思えます。また、最近?の旅先の風景画もロケハン的な要素のほかにも流浪徘徊といった共通点があるように感じます。

映像作品では、先述の青色のペイント作品だけでなく、(木なのか紙なのかちょっとわからなかったのですが)素材を切り貼りして変化させていく様相を映像化した作品がありました。
これははじめて観た作風。ペイント以外の手法ではないのにやはり石井尚志ならでは作品となっていて、こういう方向にも展開していったのかという驚きがありました。

館内の一室をまるまるレジデンス制作の会場につかっており、外光を取り入れる窓からの陽光の軌跡が壁面に具現化していました。
これぞ石井尚志な作品です。というか完成はしているのかどうかがわからないぞ。まだまだ育っていきそうな感じがビンビンに漂っていました。会期ギリギリに観にいったのですが… 最終的にどうなったのか気になるなあ。

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