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白浜維詠
2021年12月13日 11:29
源氏物語「若紫」より脚色夕顔の君急逝から半年が経ち、光る君18才の三月。平安京の底冷えが過ぎて梅の花開き、高貴な殿方たちも「どっかいい女いないかな~」とそぞろ歩く季節だというのに…光る君ったたら瘧《おこり》(マラリア)に罹ってしまわれたのです!発熱と全身倦怠感で苦しむ主を前に新入り従者の良清くんは、「ど、どうしようどうしよう…惟光せんぱい」とおろおろするばかり。ここで新
2021年12月14日 10:29
皆さんお久しぶりっ!僕の名はは藤原惟光、お肌すべっすべの18才。世界的にも有名な好色一代男、光源氏の従者だよ。前回までのあらすじ、瘧《おこり》(マラリア)に罹った我が主、光る君は北山に住む高僧の祈祷で何とか散歩できるまで回復したものの…叡山電鉄15分(当時は無かったけどね)の寺と坊さんしかいない北山でスキル「垣間見(覗き見)」を発揮し、尼君のお孫さんと思われるまだ10才前後の可愛
2021年12月22日 11:15
「たったひとりの保護者であるおばあ様を亡くされて姫君はさぞ心細く過ごしておいででしょう。お悔やみに行ってくるよ」とこの時は僕を置いて光る君は姫君のお屋敷へと向かったのです。翌朝、なんか落ち込んだ感じでお帰りになった光る君は、「ゆうべは激しい霙《みぞれ》が降っていただろう?僕女性ばかりの家で宿直の代わりをしてあげたってのにさ、とにかく少納言の乳母が『あなたは信用できません!』と付き