サバを引き立て役にプラトーで刈り上げスイカは野菜
人様の文章を読む気にも自分が何かを書きつらねる気にもならない慌ただしい日々を過ごして主に北部九州を右往左往している。
自分の始めた仕事のために何かしら書かねばという気になっており、考えるほどに容易い仕事でないように思えて、リハビリを兼ね日記様のものを書くかという気になったといういつもながらの言い訳から始めてみたい。
前日夜遅くまで現場作業に従事したためか、珍しく朝9時過ぎまで目が覚めず、ヨガ洗濯瞑想掃除と自己浄化に勤しむ。
前日買ったユニクロのストレッチらしいズボンを履いて、最近はまってるウエストのカレーライスを食べに行くかと自転車にまたがり大通りまで出ると最近あまり顔を出していない馴染みのうどん屋がもう開いていて時間を見ると12時を回っている。
こんにちはと言って店内に入ると私が勝手に義理の娘と思っている奥さんが久しぶりですねと言ってくれ、最近来てないからどうしてるかなと思ってましたと言ってくれ、何やら慌ただしくてですねとここでも言い訳がましく笑顔で焼きサバ定食を頼む。
久しぶりの焼きサバは若干焼きすぎられており、いくぶんパサついているがそのせいで付け合わせの大根おろし、また定食のメインであるうどんがめまいするほど瑞々しく感じられる。
サバを引き立て役にうどんをすするなぞ何やら贅沢な気分になり、だしはペースを守って永遠に飲み続けられそうだった。
帰り際、私が勝手に義理の母だと思っているお母さんから元気しとった?最近顔見せんけんどうしとるかなと思っとったよと言われ、会社を作ってることや博多にばかり行って昼にあまりここらにいない等々の言い訳をしたところ暑いから気をつけてねと見送られもう実家みたいだと思って外に出る。
ユニクロのストレッチらしい履き物は自転車をこぐには至極快適で大通りを笑顔。
途中ゲオに寄り道、大通りを10分程走りコメダ珈琲店に入ってミルクコーヒーをすすりつつ仕事をし、アトリエに着いて必要なものをバッグに詰め、大橋駅前の快活クラブに行きまた仕事をし、やろうと思っていたスマホのデータ移行は残り1時間の表示が出たので中断して平尾のプラトーへ行く。
プラトーの木造建築の何十年とエイジングされ続けているであろう戸板に自転車をたてかけ、先客を待つ間に店主の本棚を覗くと「縄文聖地巡礼 坂本龍一/中沢新一」が目に留まる。
http://www.kirakusha.com/smp/book/b213416.html
箱から中身を取り出すと少々よれた雰囲気で店主が丹念に読んだ痕跡を思わせ、それに従い気を遣うことなくすらすらと頁をめくらせる。
先客の仕事はなかなか終わらず、はたして16時でよかったか時間を間違えていなかったかと前日のやりとりを確認すると店主より16時の指定があり、プラトーの日本家屋に漂う陽光を愛でるくらいの気持ちの余裕が生まれる。
プラトーで刈り上げてもらって顕になった襟足の日焼け跡を気にしながら一日の仕事を終えた気でブックバーひつじがに行き、胃もたれした店主とたまたま居合わせた長野さんとあることないこと話し、帰宅途中ウエストのカレーライスをちゃんと食べて帰宅。
明日の旅支度をしようと思い、新幹線の時間を再確認すべくスマホでカレンダーを見ると今晩は実家の仕事の手伝いであったことを見つけ、慌てて実家に行く。
すでに21時を過ぎており、母親から忘れとるかと思ったよと言われ忘れとったんよと答え仕事。
父親は饒舌な晩で、印鑑を百均で買いすぎたからいるかと問うてきたり、訪ねた先のお宅のチャイムを押したが返事なく引き戸も閉まっており20分日差しの下で待ち、耐えかねて再度チャイムを押し先ほどとは反対側の扉を引くと難なく開き、声をかけると先方が出てきたがあの20分は暑かったといったふうな話をする。
仕事終わりにスイカを出されて嫌味のない甘さに生き返る思いがし、向かいで父親がスイカは野菜やけんなとか言っているのを聞いた。
昨年今年と人工股関節手術をした母親は、いつの間にか背筋が伸びしゃきしゃき歩けるようになってこれも嬉しかった。
寝る直前に最近やり取りしている人からメッセージが入り、私のnoteについての感想等二言一言やり取りして、よい夢をと言って部屋の電気を消して暗がりの中で天井をぼんやり眺め今日あったことを思い出すともなくまたこの天井を眺めて無事でいるなという幸せが胸から溢れるのを感じる。
そして明日はnoteを書こうと思って眠ったはずだ。