言語習得における拙速と巧遅
そろそろ、子どもが言葉を習得する過程について話したい。
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子どもは大人が第二言語を学ぶ時と違って、即時マッピングという方法で言語習得しているらしい。即時マッピングとは、ざっくり制約の中で推論立てして「どうやらこの言葉はこれを示しているらしい」という処理を何回も繰り返すことを言う。
こちらの記事が詳しく解説してくれている。
おもしろいのは、生まれたばかりの子どもは知識が曖昧なのに、対象のちょうどいい抽象度具合を示す言葉を日常のなかから学び、調整していく能力を生まれながらにもっていることだ。
しかも、その習得過程が子どもによって異なる。
うちの姉と弟をみていると、
姉:言葉が正しいそうであるか考えてから言葉少なだが正しい言葉を遣おうとする
弟:赤ちゃん語で会話しはじめ、徐々に意思疎通ができる言葉に置き換わっていく
という言語習得の変遷がおもしろい。
本人の性格もあると思うが、弟は姉のふるまいをマネしているところがあるので一概に先天的とは言えない。
中国の兵法書「孫子」には「拙速(せっそく)は巧遅(こうち)に勝る」という言葉がある。拙速は速いが拙い、巧遅は遅いが巧いと熟語の意味そのまんまなのだが、姉と弟の言語習得がちょうど拙速と巧遅の関係になっていておもしろい。
すべてのことで拙速は巧遅に勝るとは思っていないので、子どもそれぞれのやり方でうまく言葉を扱えるようになってほしいと思う。
なにとぞ。
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