岩手酒造訪問ツアー〜株式会社浜千鳥〜
こんにちは、i-Sakeプロジェクトの中田です。今回、私たちi-Sakeプロジェクトは、11月5日に岩手県釜石市小川町の株式会社浜千鳥さんを訪れ、仕込み体験会と酒蔵見学に参加しました😁その時の様子を写真と共に皆様にお伝えいたします!
仕込み体験会
仕込み体験会では、①洗米、②蒸米掘り、③蒸米運び、④櫂入れの4種類の工程を行いました。
①洗米
洗米はその名の通りお米を洗う作業ですが、1分間お米を洗う作業を2回続けて行います。
あまり強く研ぐとお米が割れてしまうため、水流で研ぐようにと言われました。研ぎ終わったら大きな桶に青い袋ごとお米を浸水させ、お米に水を吸わせます。
上の写真にバケツが二つ写っています。まず、一つ目の青いシートがかかっているバケツにお米を入れ、手でお米を洗います。1分経ったら隣のバケツに青いシートごとお米を移し、再び1分間洗っていきます。時間はストップウォッチで厳格に計ります。
なぜ1分間と決まっているのかと言うと、お米の吸う水の割合で日本酒の風味が決まるからです。酒米は水を吸った外側の部分が白くなり、内側の水を吸っていない部分は透明なままです。この内側の部分を目玉と言うのですが、目玉の割合によって日本酒の風味に影響が出ます。1分以上洗ってしまうと酒米が水を吸いすぎてしまい、柔らかくなりすぎるため、求めている風味にならないのだそうです。
②蒸米掘り
蒸米掘りは、高温の蒸気で蒸した蒸米を掘り起こし、甑(こしき)から冷却機へ移す作業です。一人一人がスコップを用いて手作業で行います。この時、蒸米を味見させていただきました。普通のお米に比べて粘り気が少なく、甘味も控えめでした。
蒸米を掘り起こすのも、放冷機へ移すのも体力のいる作業で、特にスコップを持つ腕に力が入りました💪
③蒸米運び
放冷機へ移し、冷ましたお米を2人1組で仕込み場のタンクまで運ぶ作業です。
運ぶ時に使う布は仕込み場のタンクにお米を運び入れた後、洗うために回収されます。運ぶ途中、お米をこぼさないように慎重に運びました。
④櫂入れ
運び込まれた酒米を酒母が入ったタンクに入れ、発酵させるために櫂と言う棒でかき混ぜる作業です。
櫂の長さは全て同じではなく、使う人によって長さを変えることができます。お米が潰れないように下から上に持ち上げるようにかき混ぜます。初めはお米の粒が残っていますが、かき混ぜるうちに発酵が促され、だんだんドロドロになっていくそうです。
この作業も、運び込まれた酒米が追加されるに従って中身が重くなっていくので、かき混ぜるのに力が入り、腕が疲れました💪
酒蔵見学
さて、ここからは酒蔵見学です。
浜千鳥さんでは、結衣の香と言うお米を使用しています。洗米・浸水後、お米は和釜の中に水を入れ上に甑を乗せた大きな蒸籠(せいろ)のようなものに移され、バーナーで沸かした水で蒸されます。1トン近くお米を蒸すことができるそうです。
その後酒米は放冷機で冷やされ、麹菌やもろみ、酒母となります。
麹菌はお米に振る粉のようなもので、これをお米に振って麹室で5日間置いて麹菌を繁殖させます。麹室の中は30℃〜40℃に保たれています。
麹室を使う時期は、酒蔵の杜氏さんたちは納豆やヨーグルトなどの発酵食品を食べません!🙅♀️なぜかと言うと、これらの発酵食品は繁殖力が強いため、麹菌より先に繁殖してしまうからです。麹室に麹菌以外の菌を持ち込まないための対策なのです😠
次に、酛場という所で、酵母を増殖させるためにタンク内に麹米と蒸米、水、酵母、乳酸を混ぜて酒母(酒のもととなるもの)を作ります。使用する酵母は5種類で、岩手県産のジョバンニの調べやゆうこの思い、浜千鳥さんオリジナルの酵母を用います。この作業は1,2週間かけて行われます。
こうして造られた酒母はもろみ(日本酒になる手前の液体)に投入されます。もろみは20日〜1ヶ月かけて育成されます。その後機械でもろみを酒粕と清酒に分け、火入れ(濾過)をし、タンクに貯蔵します。その後時期を見て瓶詰めし、出荷すると言うのが一連の流れです。
仕込み体験を一通り行い、どの作業も体力が必要であると実感しました。特に腕の力が必要でした。杜氏さんたちの手作業によって美味しい日本酒ができるのだと学びました。
また、酒蔵見学では、麹室や酛場だけでなく、瓶詰めの工程も見学させていただきました。
私たちi-Sakeプロジェクトもいよいよ来月、岩手銘醸さんのもとで仕込みを行います!今回体験した経験を活かせるよう頑張りたいです😊
今回体験会と見学会をさせてくださった株式会社浜千鳥の皆様、本当にありがとうございました!
浜千鳥さんのホームページはこちらです。↓
https://hamachidori.net/