見出し画像

よく聞く「定型発達」について

おはようございます。いわたコトバのそうだん室の言語聴覚士の岩田です。
最近はやっと涼しい日が出てきたような気がしますね!


さて、今日は「定型発達のムラについて」というテーマでお話しします。
お子さんの発達について調べると、「〇歳でこれができるようになるのが普通」というような情報を目にすることが多いですよね。
でもその「普通」って何でしょう?ネットや教科書に書かれている定型発達は、あくまで「平均」にすぎません。そして、発達にはかなりのムラがあるものなんです。

そこでまず、言葉の発達の平均的なタイミングを簡単にご紹介していきます!

【言葉の発達の平均値】
初語(最初の言葉):1歳前後  
 多くの子どもは1歳頃に「ママ」「パパ」などの単語を言い始めます。
 
2語文:1歳半〜2歳頃  
 「ママ、来て」「ワンワン、いた」など、2語を組み合わせた文を話し始めます。この頃には50語程度の語彙を持つ子が多いです。

3語文以上(短い会話):2歳半〜3歳頃  
 2歳半を過ぎると、「パパ、あそこにいるよ」など、3語以上の文を話すようになります。

質問をする(「なに?」「どこ?」):2歳半〜3歳半頃  
 「これ、なに?」や「どこに行ったの?」など、質問が増えます。

複雑な文法を使う:3歳〜4歳頃  
 接続詞を使った複雑な文章(「それから」「でも」など)を話し、感情や出来事を説明する力がつきます。

でも、これらはあくまで「平均」です。
これより早く進む子もいれば、ゆっくりのペースで進む子もいます。

たとえば、1歳半でまだ「ママ」しか言えなくて不安なお母さんがいましたが、その子は3歳頃に急にたくさんの言葉を話し始めました。逆に、2歳でスラスラと2語文を話す子もいますが、それがすべての子に当てはまるわけではありません。

あるお母さんから「うちの子はまだ2語文を話さないんです」と相談されたことがあります。確かに、お子さんは2歳半で単語を少ししか話していませんでしたが、他の発達面ではとても活発でした。例えば、体の動きが得意で、ジャングルジムにスイスイ登ったり、ボール遊びが上手でした。このように、言葉の発達は他の発達に比べてゆっくりなこともありますが、それでも正常発達の範囲内です。

ネットや本に書いてある「定型発達」は、あくまで平均的な目安です。お子さんそれぞれに成長のペースがあり、その子のペースを尊重することが大切です。「遅れている」と思うのではなく、「その子なりのペースで育っている」と考えることが大事ですね。


記事が良かったらいいねお願いします!  
いわたコトバのそうだん室では、毎日1000文字〜1500文字の言葉に関する投稿を行っています。  
YouTubeやインスタグラムなどでも随時言語発達などの情報を投稿しています!

YouTube  
https://www.youtube.com/@iwata_kotoba_no_soudansitu
インスタ:https://www.instagram.com/iwata_kituon

ホームページ
https://kituon.sakura.ne.jp

【吃音支援のメンバーシップのお知らせ】  
吃音当事者と言葉の専門家として「吃音の子供が笑われない世の中にしていく」ことを目的に活動を続けており、支援者さんを募集しております。  
詳しくは↓こちら!🙇‍♂️  
https://note.com/iwata_kotoba/membership?from=self

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?