自閉症とエコラリア
おはようございます。いわたコトバのそうだん室の岩田です。
先日教室に来てくれた保護者様からエコラリアについて聞かれることがあったので
今日は「エコラリア」についてのお話です。
自閉症とエコラリア
自閉症スペクトラム障害(ASD)を持つ子どもたちの中には、エコラリアという特有の言語行動を示す子どもがいます。エコラリアとは、他人が言った言葉をそのまま、あるいは少し時間を置いてから繰り返すことを言います。
例えば「今日はご飯何にする?」と聞いた時に「今日ご飯何にする?」と返ってくるようなもの。
エコラリアの種類
エコラリアには2つの主なタイプがあります。
即時性エコラリア:これは、何かを話しかけられた場合に即時にその言葉を繰り返すことを指します。
遅延性エコラリア:これは、以前に聞いた言葉やフレーズを時間が経過した後に、状況に関わらず話すことを指します。
(テレビのコマーシャルとかドラマのセリフなどが多い印象)
エコラリアの意味
エコラリアは、自閉症児にとっては会話やコミュニケーションの一部とされ、言語発達の通過点の一つとも考えられています。
エコラリアの目的は「自分を安心させるための」「他人の興味を引いたり、他人と言葉のやり取りをしたいための」「現在の状態や行動で本人の中で関連している言葉」「興奮した際に出る言葉」「本人の意思とは無関係に出る言葉」など、様々な意味を持つことがあるんです。
「エコラリアが出てるからこういう状態だ」という訳ではないんですね!
エコラリアはマイナスの面だけではない
そのためエコラリアの目的を理解してあげ、丁寧に対応してあげることで、子どもの言語発達のサポートしていくこともできます。
エコラリアが出ているということは、人の言葉をよく聞いてそっくり真似できるということになります。
そのためマイナスな事という訳でもないんです。
エコラリアは言葉を教えたい時に活用することもできます。
例えば「ありがとう」の使い方が分からない子供では
「ありがとう」を言わないといけない場面で耳元でこっそり「ありがとう」と伝えてあげることで適切な場面で「ありがとう」ということができ、経験を積むことができます。
また、子供が真似できる言葉の長さを知っておくことで、覚えていられる言葉の長さを知ることができます。
覚えられる言葉の長さを知れば「これくらいの言葉かけをしても大丈夫だな」という目安にすることができます。
まとめ
エコラリアの理解と適切な対応は、自閉症スペクトラム障害(ASD)を持つ子どもたちのコミュニケーション能力の発達を知ることができます。
1つ1つの場面で、言葉を真似して言ってしまう理由を考えてあげることで適切に対応していくことができるようになります。
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