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THE FIRST SLAM DUNK:漫画が見開きに自由にコマ割りできつつ無限の視線誘導パターンを持っているのに比べ映画は基本一枚で見せるので心理説明のためのクローズアップやナレーションがリズムを停滞させる。
個人的にはかなり歪な仕上がりだと思った、流石に原作よまないと何も分からないのでは?アニメーション表現としてもっと尖った選択肢もあったかもだけど、おそらく井上雄彦としては「映画」を撮ろうとしたんだと察する。
漫画が見開きに自由にコマ割りできつつ無限の視線誘導パターンを持っているのに比べ映画は基本一枚で見せるので心理説明ためのクローズアップやナレーションがリズムを停滞させる。
漫画だと小さなコマかつ目由なレイアウトで選手のリアクションを圧縮して見せられるが、映画の場合は一枚ずつみせる(例えば点が入った得点板、選手それぞれのリアクション)事で躍動感にストップがかかる→仕方なく劇伴でアゲる→の繰り返しなっていたように感じた。
ターゲット層など色々含めての「分かりやすさの壁」なのだけど、ルーズめなショットでバキバキに動きながら同時に心理を語るぐらいのスピード感も見たかったなと思った、逆にロングショットやグループショットの時にちょこちょこ動いたりコミュニケーションしている選手たちの細かな動きの表現は漫画では見せづらい部分で妙に新鮮に映った、あと漫画内でよく使われる位置関係説明の俯瞰気味のショットがアニメだとうまく締まらないとおもった。
あとあたり前すぎるけど、歓声や応援が音で聞こえてくる事と絵の吹き出しで表現される違いも面白すぎた、絵の場合は画面を音と声(吹き出し)で埋めることで絵に豊かさとバリエーションを演出できるんだなと、映画ではそれを使えないので画面が物足りない、モブシーンなど特に辛い、漫画は山王戦の桜木覚醒へのギャラリーのリアクションがいちいち痛快なのだけど、そこをごっそり抜いているのでやはり寂しかった。
母親の描写など含めてドラマ部分の表現はあまり関心はもてなかった、手紙のカットで普通に泣いたけど。
あとゴリダウンのときの悪魔君表現はどうかと思った。
あとアヤちゃんの可愛さがすごかった。
宮崎駿(ジブリ)がいかに狂気的にすごいかが、また分かった。