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「弁護士の書いた文章はつまらない」を現役弁護士が悩む

1年ほど前に「法律のことをnoteで書いてみよう」とこのアカウントを作ったはいいものの「法律のこと」を書こうとするとなぜかつまらない文章が出来上がる

書きたいことを書いているはずなのに、平坦で無難で固くて、鮮やかさが失われたような文章になる。文章を書いては「なんだかなー」と首をひねっていた。

そんなとき、若手弁護士必読の超名著『弁護士になった「その先」のこと』(著:中村直人・山田和彦、商事法務)に書いてあった内容をふと思い出した。

弁護士が本書くときにね、新しいことを書いて間違ったら心配と思ってね、絶対に新しいことを書かないのが普通なので、見てみるとね、法律の条文をそのまま書いているとか、法務省の解説をそのまま写してるとか、そういうものばかり。

『弁護士になった「その先」のこと』p106

くう、思い当たるふしばかり。さらにこう続きます。

新しいことが何も書いていない本が、だいたい9割ぐらいあります。

同頁

これ、自分の文章がつまらなくなってしまう理由と根本は同じなんじゃないかと思った。つまり「弁護士は間違えることを極度に恐れてしまう」とということ。間違えるのが怖いから、どんなにつまらなくても分かりにくくても「正解」である難しい言葉をそのまま引っ張ってきてしまう。

実際、間違えることはすごく怖い。自分の弁護士としての評価に傷がつくかもしれないし、何より同業者の目が怖い。(Xですぐ悪口言われそう)

でも守ってばかりのつまらない文章なんて読めたもんじゃないし、そんなもの書く意味がない。

どうやったら固くならずに自由気ままに法律の話が出来るんだろう?と考えた結果、二つ思いついた。まず①匿名でやること、それから②法律のことを書こうとしないこと

最終的には「こういうゆるい文章を書く仕事もしたいな〜」と思っているから別に名前とアカウントが結び付いてもいいんだけど、それでも最初から「弁護士〇〇(〇〇法律事務所、〇〇弁護士会所属)」という名前でやるのと、こんなふうにハンドルネームで始めるのではプレッシャーのかかりかたが全然違う。

そして「法律のことを書こうとしないで法律のことを書く」というのは逆説的に読めるかもしれないけど、日常生活でふと思ったことを書いていったら、ちょっと法律と絡む内容になった、みたいなのが理想だなと思う。

友達と話していて「あ、ちなみに法律だとこうなんだよ」とか「法律学ではこんな概念があるんだよ」みたいな、そんなテンションで書きたい。


そのうち改めて自己紹介をしようと思いますが、簡単にいくつか書いておきます!

・弁護士(わりと若手の部類です)

・都内でゆるく企業法務をやっています

・書くこと、読むことが好きです

・このアカウントは「法律関係なく読んでも面白いけど、ときどきタメになって、法律とか弁護士とかについてちょっと詳しくなる」ような記事を書くことを目標にしています。

・こわい法律関係者の方はフォローしないでください。(やさしい法律関係者の方と、やさしくて法律関係者じゃない方はぜひフォローしてください)

仲良くしてください、よろしくお願いします〜🌷

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