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川崎から倉敷へ移住して1年が経ちました by.倉敷市地域おこし協力隊

倉敷市地域おこし協力隊の岩佐りつ子です。

日本中をキャンピングカーで旅するぐっちーさんから、リレー形式でnoteを投稿するアドベントカレンダーのお誘いをいただきました。
内容は「1年(2024年)の振り返り」だそうです。

普段ライターをしている私ですが、仕事として物を書くばかりで、なかなか自分自身について表現できなかった2024年……

ぐっちーさんからせっかく素敵な機会をいただいたので、これを機に1年間を振り返ってみたいと思います!


自己紹介

私は東京生まれ神奈川育ちの27歳。
「月曜から夜ふかし」でよく取り上げられる川崎市ですくすく育ちました。
新卒から勤めていたデザイン会社を辞め、地域おこし協力隊として岡山県倉敷市に移住したのは2023年12月のこと。

倉敷市真備町の特産品・竹を割るお手伝い

最近の趣味は、おつまみ作りとオーディション番組を観ること。
特技は、身体からいろんな音が出せること(特に足首とお腹の音はすさまじい)

倉敷美観地区

現在は倉敷市地域おこし協力隊として、Webメディア「倉敷とことこ」のライター活動を通して情報発信をしています。
倉敷市内の頑張っている人や、おすすめしたくなるお店、地元の人でも知らないような取り組み紹介などを取材することが多いです。

今のところ、ライター活動が主な仕事ですが、他にもエフエムくらしきでお天気中継をしたり、「ラジオ版くらとこ」という番組で地元のお店を紹介したり、週末は移住相談員として、県外から来られた方々に倉敷のリアルな生活についてお話したり、地元の高校の特別授業で地域活動についてお話をしたり、……
1年経ち、いろんなお仕事を任せていただくことが増えました。嬉しい!

県外や地元を問わず、少しでも多くの人に「倉敷って良い街だなぁ」と思ってもらえるように、日々模索中です!

エフエムくらしきの収録後にぱしゃり

倉敷の人たちに「実家は神奈川の川崎です」と言うと「なんでそんな都会からこんな田舎に」とリアクションされることがありますが、私の場合はちょっと特殊かもしれません。
単に地方暮らしへの憧れではなく、地域おこし協力隊という仕事にずーっとチャレンジしてみたかったんです。

地域おこし協力隊とは
地域おこし協力隊は、地方公共団体が三大都市圏をはじめとする都市地域から人材を受け入れ、地場産品の開発・販売等の地域おこし支援等を行いながら地域への定住・定着を図る、国(総務省)の制度を根拠とする取組です。
地方公共団体が地域おこし協力隊を委嘱、報償費等を支払い、国が特別交付税により、その経費等を財政支援します。

地域おこし協力隊/企画経営室/倉敷市

なぜ私が地域おこし協力隊を目指したのかは、「キニナッタ!」というWebマガジンに細かく取り上げていただいたので、そちらを読んでいただけると。またいつか、自分のnoteでもお話しようと思います。

ちなみに余談ですが、水島の人に「川崎に住んでました」というと喜ばれることが多いので面白いです。工場地帯仲間だから?
たしかに、水島と川崎って若干雰囲気が似ているところがあると思う……

水島臨海鉄道

どうして倉敷市を選んだのか?

「どこに移住しようかな~」と1年ほど迷っていましたが、私は暮らしの利便性の高さ仕事内容の面白さから倉敷に移住を決めました。

倉敷といえば、美観地区や大原美術館、児島のジーンズストリートが思い浮かぶ人も多いと思います。そのような観光資源ももちろん素敵ですが、私が感じた倉敷の魅力は、どちらかといえばリアルな移住者目線の部分。

  • 商業施設やスーパーが充実していて、買い物に困らない

  • 駅近辺に住めば車が無くても生活できそう

  • 山もあれば海もある。アートや音楽を楽しめる文化面も充実してる

  • 岡山駅や新倉敷駅から新幹線に乗りやすい(いざという時に帰省しやすい)

  • 仕事には困らなそう(協力隊終了後も就職先がありそう)

とにかく「暮らしやすそう」「飽きなさそう」と思ったんですよね、倉敷。

倉敷の珍行事・素隠居に叩かれる

また、地域おこし協力隊の仕事は、自治体や配属される部署によってさまざまです。ただし、どの隊員でも共通しているのは(超ざっくりですが)地域の人と関わりながら地域活性化につながる活動をおこなうこと。

私の場合はそれが「倉敷とことこ」でのライター活動でした。ライターになれば、年代・業界・職種を問わず、いろんな人とたくさん繋がりが持てると思ったんです。

友人も知人も親戚もいない倉敷に、突然ポーン!と移住できたのは、ライターという仕事内容が大きかったかもしれません。

休日に田植えのお手伝い


倉敷に1年間暮らしてみた感想

前置きが長くなりましたが、暮らし・食べ物・人の視点からいよいよ振り返ってみます。

暮らし ─ 車無し生活でも大丈夫でした、たぶん 

先述した通り、私はペーパードライバーで車を持っていません。愛車はブリヂストンの黄色い自転車です。

車を購入しても良かったのですが、倉敷駅付近に部屋を借りたので、買い物などには困らないだろうと思っていました。

移住した当初、地元の人たちに「車が無いとキツイよ」と言われまくり怯えていましたが(なんなら今でも言われる)、なんとか自転車で1年間を乗り切れました!パチパチ!

倉敷駅近辺に住めば、スーパーやコンビニも自転車で数分の距離。
外食や通院も問題なく自転車・徒歩圏内で完結できました。
「暮らしやすそう!」という直感は間違ってなかったです。

ただ「車が無くても生活できるけど、車があったほうが豊かな暮らしができるな~」というのが率直な感想です。

鷲羽山ビジターセンターからの眺め

駅近辺での生活に不便さはありませんが、少し足を伸ばして児島や真備町、玉島や水島などに足を運ぶと、車移動が必須でした。

ご厚意に甘えて車に乗せていただく機会も多いのですが、毎度そういう状況だと申し訳なさもあります。

あとは自分の車があれば自由に四国や中国地方を駆け回れるんですよね……

せっかく倉敷に移住したならば、おでかけの範囲も広げていきたいところ!移住2年目、車を買うかどうか、要検討になりそうです。

玉島にある「ドラム缶橋」

あとは、岡山は「晴れの国」というキャッチコピーがつけられている通り、関東と比べて雨の日が少なく感じられます。天気予報で傘マークがついていても、1日中雨が降るのは稀かもしれません。

個人的に、天候による気分の浮き沈みがかなり改善されたのでよかったです。

食べもの ─ おすそ分けの文化と外食のコスパの高さ

一番お金がかかる食費。
「移住したら安くて美味しい食材が毎日手に入るんじゃないか」という淡い期待もありましたが、実際にスーパーに行ってみると、関東と大きな物価の差はありませんでした。特段安いとか、ほとんどないです。

でも、せっかくフルーツ王国・岡山に移住したなら、季節の果物は楽しみたい……!

食べ物関連で良かったことは、知り合いのツテで地元の果物が格安で手に入ることでした。
写真の傷ありの桃は1個100円ちょっとくらいで買わせてもらいました。果物大好きな私にとって、天国のようなお買い物です。

関東にいた頃よりもお得に買えるので嬉しかったのですが、地元の人からすると果物は「買ってるうちはまだまだだね」だそう。

「そのうち知り合いが大量におすそ分けしてくれる時が来るよ」と言われましたが、はたしてそうなる日はやってくるのだろうか……。

でも確かに、移住してからおすそ分けの文化を実感しています。
取材先ですももを頂いたり、下津井に住む協力隊の先輩からめかぶやワカメを頂いたり、柿を買ったら「オマケだよ」とさらにもう1個袋に入れてもらったり。いつもニヤニヤしながら地元の食材をありがたく頂いてます。

そして食べ物のことでもうひとつ。
倉敷で外食すると、たまにコスパの高さに驚きます。「東京で食べたらいくらするんだろう……」と余計な推理が働くことも。

倉敷、美味しい店がとにかく多い。
「都会のほうが美味い店あるだろ!」と思うかもしれませんが、店が飽和している地域ほど、美味しい店を探すのは難しいんですよ……

倉敷市で人気を誇るスイーツイベント「倉敷アフタヌーンティー」も、関東の友人に値段を見せると「安くない!?」と驚かれます。旬の果物をあれだけ使って手間暇かけたスイーツを、この値段で食べられるのか……と私も未だに慣れません。
(都内ホテルのアフタヌーンティーと比較すると、2分の1かそれ以下の値段で食べられるのです)

糀 cafe dining ユーカリさんのアフタヌーンティー ハロウィンver

人 ─ 倉敷の人は物腰が柔らかい?

移住相談会を開催する中で、たまに出てくるのが「倉敷(岡山県民)ってどんな人が多いですか」という質問です。

一概には答えづらいですが、私の主観だけでいうと、倉敷の人たちは物腰が柔らかくて穏やかな人が多いと思います。

周りの人に恵まれているのか、まだ威圧的な人に出会ったことがなく、厳しい目を向けられたことも今のところはありません。周りの移住者に聞いてみても、そのような人に出会ったという話は聞いたことが無いです。

倉敷大橋から見える景色

倉敷は合併して出来上がった場所なので、地区ごとによって人や街の雰囲気も若干違います。

たとえば、下津井は港町らしいちゃきちゃきした印象があったり、平成30年7月豪雨災害を乗り越えた真備町は、忍耐強く一体感のある雰囲気だったり……※あくまで主観です

各地区によって、街全体の雰囲気が違うところも倉敷の面白いところだと思います。

阿智神社から下る階段

おわりに

ライターという仕事柄、この1年間で本当に多くの人と出会いました。

ふざけた話ができる友人、深い相談をしあえる仲間、倉敷についてめいいっぱい語ってくださる人生の先輩。いろんな人と深く交流できて、非常に濃い2024年が過ごせたと思います。

去年もし移住してなかったら、私は倉敷の特産品に竹があることを知らなかったし、夕陽に照らされた瀬戸大橋の景色を見れなかったし、居酒屋で一緒に笑い転げたあの人やこの人と出会うことはありませんでした。

殺伐とOLをしていた去年の私に、「倉敷に移住してよかったよ~!」と言ってあげたいです。

倉敷、住みやすいですよ。良い街です。

倉敷市地域おこし協力隊・岩佐りつ子

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