私的音楽アーカイブ115(小澤征爾ほか)
1141.川瀬賢太郎指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団:マーラー交響曲第2番「復活」
1142.キングクリムゾン:キングクリムゾンの冒険
1143.小澤征爾指揮ウィーンフィル:ニューイヤーコンサート2002
1144.小澤征爾指揮ベルリンフィル:チャイコフスキー「1812年」「スラヴ行進曲」ほか
1145.小澤征爾指揮ボストン交響楽団・サンフランシスコ交響楽団:ベルリオーズ「幻想交響曲」ほか
1146.カラヤン指揮ベルリンフィル:ベートーヴェン交響曲第9番「合唱」ほか
1147.カラヤン指揮ウィーンフィル:ドヴォルザーク交響曲第8番&9番「新世界より」
1148.東京佼成ウインドオーケストラ:金聖響「オセロ/吹奏楽のためのカプリス」
1149.東京佼成ウインドオーケストラ:ボストック「宇宙の音楽/剣と王冠」
1150.東京佼成ウインドオーケストラ:藤岡幸夫「吹奏楽燦選/嗚呼!アフリカンシンフォニー」
⚫︎1144.今年亡くなった小澤征爾さんの名演といえば数え切れないほどあるが、僕の中ではサイトウキネンオーケストラを除けば、やはりベルリンフィルとの相性は非常によかったと思う。世界最高峰の技術がある奏者の集団の能力をフルに引き出していたように思えるからだ。
中でもこの1984年録音のチャイコフスキー「1812年」は強烈なインパクトを残している。1812年といえばあの大砲の場面が有名だが、小澤さんとベルリンフィルがこれをやると眼前に戦場が広がっている感覚になる。イケイケドンドンという音楽ではなく、悲哀に満ちた戦場。
これは日本とドイツという敗戦国の音楽家同士が共演しているということと無関係ではない気がしている。音楽は平和でないとできないのだ。すさまじい音楽を通じて、僕にそのように語りかけてくる。
チャイコフスキー:序曲『1812年』 op.49
チャイコフスキー:スラヴ行進曲 op.31
チャイコフスキー:歌劇『エフゲニー・オネーギン』よりポロネーズ
チャイコフスキー:幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』 op.32
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
小澤征爾(指揮)
録音時期:1984年6月
録音場所:ベルリン